アフリカ最大の経済大国の南アフリカ共和国は、金やダイヤモンドの世界的に有名な産地であり、ノーベル平和賞を受賞したネルソン・マンデラ元大統領も話題になりました。また、2010FIFAワールドカップの開催地になったことで広く知られ、南アフリカワインは日本でも人気で、近年は英語留学や海外就職で注目を集めています。
ここでは、南アフリカで働くに当って、知っておくと役に立つ就労ビザや就職事情と求人についてご説明致します。
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南アフリカで働くには?南アフリカの就労ビザについて
就労目的以外の観光等で、有効な日本国籍のパスポートを擁していれば、入国後ビザなしで90日間南アフリカに滞在できます。また、南アフリカで働くには、諸外国と同じ、就労ビザが必要となってきます。そこで、南アフリカの就労ビザについて、以下順を追ってご説明致します。
南アフリカの就労ビザの種類や期間について
南アフリカで働くには、就労ビザが必要となりますが、多くのタイプに分れています。研究目的のビジタービザやサバティカルビザ、ボランティアビザ等を取得する人も見かけられます。ここでは、「企業内転勤ビザ」「一般労働ビザ」「クリティカル・スキル・ビザ」の主に3種類の就労ビザについてご説明致します。
企業内転勤ビザ
南アフリカの支社へ転勤する、いわゆる駐在員の人たち向けの就労ビザになります。ビザ申請の際には、申請者は日本の会社との間で6カ月以上の雇用関係がなくてはならないと言う定めがあり、有効期間は4年で延長可能です。南アフリカへ初めて駐在する場合に、お世話になることが多いのが、こちらの企業内転勤ビザと言われています。
一般労働ビザ
海外駐在員だけでなく現地採用の人たちも取得するのが一般労働ビザになります。雇用主は現地の南アフリカの人たちに適任が見つからず、就業者が任務を遂行するのに適切である理由を、証明する必要があります。一般的に5年以内の就労目的で、毎年雇用証明に関するドキュメントの提出が義務付けられていますが、大方会社の総務部等のスタッフが行います。
クリティカル・スキル・ビザ
特殊技能労働者向けに発行される就労ビザですが、滞在が5年を経過することによって、南アの永住許可申請が可能になります。該当する職種を挙げると、先ず馴染みの職業で言えば、医師・看護師・薬剤師と言った医療関連の仕事があります。公認会計士にプログラム開発者やシステムエンジニアも該当しますので、心当たりがある人は、南アフリカの就職を考えてみるのもいいでしょう。面白いものでは羊の毛刈りと言うものもあり、詳細は「駐日南アフリカ大使館」に問い合わせてみてください。
南アフリカの就労ビザの申請について
それではここでは、以下の就労ビザの申請についてご説明いたします。
企業内転勤ビザ
申請書に写真や健康証明書等一般的に必要とされるもの以外に、半年以上の雇用証明書や現地法人・支店からの駐在受入確認書を用意しなければなりません。たいてい雇用先の総務部のような管理部門のスタッフが、手配や準備を進めるので、指示に従って必要なものを用意してみてください。また、半年以内に汚染国への渡航歴がある場合のみ、黄熱病予防接種カードがいるので、注意が必要です。
一般労働ビザ&リティカル・スキル・ビザ
一般労働ビザとリティカル・スキル・ビザの取得に必要なドキュメントの内容は、企業内転勤ビザと重なる部分が多いです。特有のもので挙げられるのが、自国民以外の外国人を採用するメリットを説明する責任義務があります。特殊技能を擁することの証明になるレジュメやSAQA(South African Qualifications Authority) によって認められた専門団体等の登録証明書、雇用主による滞在費用証明書の提出が必要となります。
南アフリカの就労ビザの申請の難易度
南アフリカの失業率は、ここ数年25.4%から27.5%で推移しています。東南アジアのタイのように1.1%前後で毎年推移している国とは事情が全く異なります。それでも英語が公用語であること、ケープタウンのヨーロッパ風の街並みの中で生活出来るとなると、やはり働いてみたくなります。就労ビザの申請の難易度に関しては、実際に諸外国と比較すると、それほど難しいと聞いたことはありません。
ただ、前述のとおり、失業率が高いこともあって、自国民の雇用を守る施策が講じられています。それ故に、社会人経験や一定レベルのスキルを擁していることが就労ビザ取得に有利になるのはいうまでもありません。また、南アフリカの大学を卒業した人には永住権が付与されるという動きもあるのでますます目が離せません。
南アフリカの就労ビザの申請に必要な語学力
南アフリカの就労ビザの申請に必要な語学力の定めがあると、聞いたことは、今までありません。南アフリカは11の公用語があると言われており、その中に勿論英語が含まれています。
民俗学の研究職と言った専門職は別として、一般的な仕事では、多くの公用語をマスターする必要はないと言って良さそうです。生活やビジネス面のほとんどが、英語を使うことになるので安心です。主要都市の職場の同僚やお客様の中には欧米人も少なく、英語力をブラッシュアップできます。
南アフリカの就職事情と求人について
外務省の調べによると、南アフリカに進出している日系企業の数は、約280社に上ります。在留邦人数は、1500千人前後で、今後更に増えると予測されます。世界の日本人学校の中でも長い歴史を持つ1966(昭和41)年開校のヨハネスブルグ日本人学校、ケープタウン日本語会があります。そこで、南アフリカの駐在員求人や現地採用などついてご紹介致します。
日本における南アフリカ系企業
南アフリカにとって日本は第4位の輸出国で、「日・南ア科学技術協力協定」の署名締結もあるので、経済だけでなく学術的にも深い繋がりを持っています。南アフリカは、魅力的な市場と観光資源を擁していますが、日本における立場はまだまだです。今後、交易や国際交流が活発化するにつれて、南アフリカからの日本への投資も増えていくかもしれません。
南アフリカ航空
かつてバンコクのドンムアン空港経由で関空に乗り入れていたのが、南アフリカ航空です。2019(令和元)年現在は成田に関空や羽田、中部と香港間のANA便のコードシェアを行い、ヨハネスブルグと繋がっていて、週7便運航されています。不定期ではありますが、南アフリカ航空は、職員を募集している時がありますので、たまにチェックをしてみるのもいいでしょう。
GSAジャポン
日本における南アフリカワインの第一人者の一つである会社が、GSAジャポンです。選りすぐりの上質なワインを取り扱っていて、GSAジャパンの代表取締役のフレデリック・ヨハネス・ベッセルが、南アフリカに在住しています。
ジェー・ガーバー商会
上記のGSAジャパンの代表取締役のフレデリック・ヨハネス・ベッセルは、ガーバー・ゴールドシュミットグループのCEOです。ジェー・ガーバー商会は、ガーバー・ゴールドシュミットグループの日本における貿易商社で、日本国内でアフリカの輸入販売を手掛けています。南アフリカのフルーツカクテルやバレンシアオレンジの缶詰、ジュースや冷凍野菜等を取り扱っています。
南アフリカの現地採用
南アフリカで働く日本人の多くが、駐在員や現地の大学に通っていた人になります。新たに、現地採用で仕事を見つけるには、ご自身が働いてみたいと言う職種に関して、事前に情報収集をしておくと安心です。中でも効果的なのが、転職エージェントの登録と活用になります。
日本語教師
インド系の住民が多くを占める、都市圏人口が約320万人の南アフリカ第3の都市のダーバンでは、以前から日本語教師の求人が出ている時があります。間接法での授業となることもあり、その場合は英語が必要となってくるので、詳細は求人内容を確認してみてください。日本語教師の求人情報や掲示板が主なソースとなっていて、確実なのはJICA海外協力隊での募集を参照すると良いでしょう。
旅行会社のスタッフ
大手インバウンドツアーオペレーターのスタッフを募集している時があり、勤務地はヨハネスブルグかケープタウンになるのが、一般的です。ツアーの手配だけではなく、日系企業の現地法人に勤務する駐在員の人たちの出張手配等も行います。諸外国同様に、外国語の能力以上に元気とやる気が求められ、運転出来る人が望ましいです。
通信機器メーカー
中米の貿易摩擦問題で話題となったファーウェイは、通年現地採用を募集していると言っても過言ではなさそうです。ヨハネスブルグをはじめいち早く外国の中でも南アフリカに多分野で進出したのが、中国系企業です。通信機器メーカー問わず、営業やカスタマーサポートを含め、日系企業と華僑系の会社の待遇と口コミを比較しながら自分に合った職を探してみましょう。
南アフリカの駐在員求人
南アフリカに進出している日系企業数は約280社、在留邦人数は、1500千人前後です。日本から南アフリカへの主要輸出品目は、1位は輸送機器で2位は一般機械、3位は電子機器です。南アフリカから日本への主要輸出品目では、貴石・貴金属が最も多く全体の約47%、次に12.5%前後で鉄鉱石と輸送機器が続きます。ここでは、南アフリカの駐在員求人についてご紹介致します。
商社
三菱商事は、ヨハネスブルグに支店を構え、近年はオフグリッド分散電源事業に力を入れています。丸紅には数年前にアフリカ全体で駐在員の数を6割増やし、電化事業に参入しているほか、グループ会社の伊藤忠丸紅鉄鋼の支店もあります。三井物産は、火力発電事業に参画し、大手商社はエネルギー関連において、南アフリカで存在感を発揮しています。
車メーカー
現在、南アフリカ自動車販売市場の約24%のシェアを占めるトヨタ自動車に対して、南アフリカ政府は、自動車生産台数を現在の2倍に以上に拡大するように呼びかけています。欧州への輸出の際には、優遇税制措置を講じるとプレス・リリースされ、車製造業全体が活発化しそうです。ピックアップトラックの生産に備え、日産自動車は新たに240億円の追加投資を行うと発表しました。
電機メーカー
若年層が多い南アフリカでは、今後も家電の購買意欲が進むと予測され、パナソニックは現地の従業員を2016(平成28)年に、5割増員しました。三井物産との共同事業である、南アフリカの鉄鉱石輸送向け電気機関車の製造を手掛ける東芝は、モーター等の電機製品を供給しています。1960年代にアフリカ地域に進出したNECは、通信・放送インフラの整備において実績を誇り、南アフリカでは、現地のICTソリューション企業を子会社化しています。
全体的に見て、南アフリカで駐在員と現地へ赴任するには、一般的に日本やほかの国で何年か働いた後になりそうです。中には、中途採用で早い内に南アフリカ勤務と言ったケースもあり、主な情報ソースは転職エージェントや転職サイトになります。
南アフリカで働くには?就職の進め方について
それでは、南アフリカで働くにはどのような情報を集めて、どのようにして準備を進めていけば良いのでしょうか?
直接現地で自分自身で働き口を見つけることも可能ですが、南アフリカである程度、長期的に働こうと考えている場合は、雇用主を見つけて、まずはビザの申請をしなければなりません。南アフリカで長期的に働く場合は、南アフリカに支店がある日系企業に応募する方法が、もっともメリットが多く、ビザ申請に関してもスムーズに進むのではないでしょうか。
南アフリカ系企業の求人は、一般公開されている企業は非常に少なく、自分にあった職種を見つけることが難しい状況ですが、海外勤務に関しては非公開案件も多く存在しています。この非公開案件を見つけることで、自分にあった企業を紹介してもらうことが可能です。
非公開求人の情報を集める
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現地密着型の求人情報では、南アフリカの日系企業では、どのような仕事があるのか、また給料の相場などをチェックしても良いでしょう。
最後に
世界で最も美しい街の一つと言われるケープタウンですが、南アフリカの人口の約9%が白人になります。また、「ボ・カープ」地区と言うパステルな雰囲気に包まれたカラフルな街には、インドネシアやマレーシアの子孫の人たちが、多く暮らしています。
ケープタウンから日帰りで訪れる事が出来る、フランスの田舎を彷彿させるワインランドは、美食の地として注目を集めています。旧世界と新世界が混在するそんな魅力的な南アフリカで仕事を探すには、転職エージェントの活用が最も効果的です。
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