チリで働くには?日系企業の駐在員求人や現地採用の就職事情とビザ申請について

国民の所得格差こそ見受けられるものの、ラテンアメリカ諸国で最も経済や生活水準が安定しているのがチリであり、政治だけでなく労働においても最高度の自由度を保っています。

テレビでもお馴染みのイースター島のモアイ像やアルゼンチンと跨がるパタゴニアのチリ側に属するトーレス・デル・パイネ国立公園をはじめ観光資源に恵まれています。近年チリワインが有名で、5~9月のスキーリゾートでは、多くの欧米人で賑わいます。ここでは、チリで働くにあたって、知っておくと助かる就労ビザや就職事情と求人等について、以下ご説明致します。

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チリで働くには?チリの就労ビザについて

日本とチリの二国間は、1897(明治30)年から続く友好な国交関係を維持し、査証相互免除制度の取り決めを設けています。そのためTuristaと呼ばれる観光目的で滞在の場合、有効な日本国籍のパスポートを擁していれば、ビザなしで3カ月間滞在出来ます。

なお、アメリカ経由でチリへ行かれる場合、渡航の72時間前までにESTA専用のウェブサイトから渡航認証を取得してください。また、例外はなく、チリで外国人が働くには、就労ビザの取得が必要です。

チリの就労ビザの種類や期間について

一部の公職を除いてチリでは、一般的に外国人が就業できない職業はありません。一部の公職に該当するのが、大統領に国会議員や裁判官、正規軍人等になります。弁護士のように二国間条約によってのみ許可される場合もあれば、医師のようにチリ政府による資格認定の必要なものも存在します。ここでは、チリの就労ビザについて、ご説明致します。

雇用契約に基づく居住ビザ

海外駐在員や現地採用と言った、一般的な就労ビザに該当し、名称を「雇用契約に基づく居住ビザ」といいます。最長2年であるものの延長可能で、2年経過した際には、永住ビザの申請も出来るので注目されています。

短期居住ビザ(Visa Temporaria)B

対象は主にチリ人を配偶者とする人、チリの法人や国際機関等から招聘された、或いは、国際協力協定により派遣された科学者・技術者・エキスパート等です。外国人投資家も含まれ、最長1年ですが、延長して最大2年まで滞在可能です。永住ビザの申請も出来、2年経過後には、永住ビザ申請か、出国のいずれかを決める必要があります。

VISA TECH

2017(平成29)年より開始した就労ビザのカテゴリーの中の一つに含まれるのが、VISA TECHです。対象は、チリおよび海外の科学技術分野、革新分野での経験を有する外国人エキスパートや技術者になり、今後成長が見込まれる産業において必要な人財とされています。

そのほかの就労に関連するビザC

そのほか、永住ビザ(Permanencia Definitiva)と特別労働許可(PERMISO ESPECIAL PARA TRABAJAR)があります。特別労働許可の対象者は入国時に観光者カードを貰い、研究等の活動が認められていますが、報償を伴う行為は禁じられています。

チリの就労ビザの申請について

雇用契約に基づく居住ビザ

入国前、或いは入国後いずれの場合でも申請出来るので安心です。雇用契約書には、受入側企業が被雇用者の所得に課せられる税金の支払いを保証する旨、明記しなければなりません。また、契約満期になった際に、雇用者が被雇用者とその家族の帰国運賃を負担することが明記されている必要がありますが、実際に全額負担かどうか会社によって異なるでしょう。

短期居住ビザ(Visa Temporaria)B

上記の「雇用契約に基づく居住ビザ」と同じく、入国前、或いは入国後いずれの場合でも申請出来ます。短期居住取得により永住ビザと同様、チリ国内において合法的なあらゆる活動を行うことが出来るとされています。

VISA TECH

必要な書類を受け入れ先企業の総務や人事のスタッフが用意し、最大15営業日以内にVISA TECHが取得出来ます。ビザの有効期間は、「雇用契約に基づく居住ビザ」と同じく2年で、永住ビザの申請に関しては、受け入れ先の会社へ尋ねてみてください。

チリの就労ビザの申請の難易度

チリの就労ビザの申請の難易度が高いと聞いたことはない上に、永住ビザ取得もそれほど難しくないと言われています。永住ビザは、上記の就労ビザだけでなく学生ビザ取得後、一定の期間滞在することで取得できます。

永住ビザ申請の直近1年間の期間において、トータルで180日以上出国していないことが取得の最低条件となります。永住ビザ取得の場合でも1年以上連続してチリを離れた場合、ビザは失効しますが、就学や疫病等な理由のように例外が認められています。

チリの就労ビザの申請に必要な語学力

チリの就労ビザの申請に必要な語学力の定めがあると、今まで一度も耳にしたことがありません。ただ、公用語はチリ・スペイン語なので、一定以上のスペイン語能力が求められることには間違いなさそうです。ま

た、移民社会のコミュニティ内においては、イタリア語やドイツ語、クロアチア語が使われています。仕事では主にスペイン語か英語になりますので、どの言語が重要なのか、受け入れ企業や転職エージェントに確認をしてみてください。



チリの就職事情と求人について

外務省の調べによると、チリの在住邦人数は1,655名、在住日系人は推定約3,000人とされています。チリ進出の日系企業数は93社、現地にはサンチャゴ日本人学校があるので、安心です。チリ中央日本人会と世界遺産の街・バルパライソには日系人協会、ビジネス関連のコミュニティでは、日智商工会議所やコピウエ会(婦人会)があります。

日本におけるチリ系企業

日本に直接進出しているチリ系企業の名前を聞いたことが、ほとんどありません。ただ、スーパーでも見かけるようになったチリワインの存在は、年々広く日本でも知られるようになりました。ここでは、そんなチリを代表するワインメーカーについて主に、ご紹介致します。

コンチャ・イ・トロ

チリ最大のワインメーカーであるコンチャ・イ・トロは、1883(明治18)年に、スペインの名門貴族一族のメルチョル・コンチャ・イ・トロによって創業されました。1994(平成6)年よりニューヨーク証券取引所に上場し、日本においては、国内最大手ワインメーカーのメルシャンがコンチャ・イ・トロのワインを取り扱っています。主なブランドで挙げられるのが、『サンライズ』と『フロンテーラ』です。

ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)

ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(以下、SQMと略す。)は、1968(昭和43)年の世界的に有名な化学メーカーです。リチウム生産で世界最大手である、SQMの経営を長らく支配してきたのがフリオ・ポンセであり、専門商社である日本の興和の株を多く保有していたことがあります。

ビーニャ・オチャガビア

1851年(嘉永年間)に設立されたビーニャ・オチャガビアは、チリワインの伝統的生産者としての立ち位置を今でもキープしています。日本の女性だけによる国際ワインコンペティション「サクラワインアワード」にて、ゴールド2つとシルバー1つ、合計3つのメダルを獲得したことがあります。また、日本では一般的に、楽天市場でのネットショップかワイン通のオーナーやスタッフがいる酒屋さんでの購入になりそうです。

LATAMチリ

LATAMチリ(LATAM Airlines Chile)は、首都のサンティアゴにヘッドオフィオス置くLATAM航空グループの航空会社であり、チリのフラッグキャリアです。LATAMチリは日本航空とコードシェアーサービスを行っていて、将来的にLATAM航空は、日本をはじめアジアの主要都市への乗り入れを検討しています。

チリの現地採用

チリの仕事探しで最も重要と言われるのが、人脈と口コミです。その中でもビジネス関連のコミュニティでる日智商工会議所やコピウエ会(婦人会)の存在は、大きいと言えます。日智商工会議所の以下ホームページでは、会員企業の一覧が掲載されているので、直接コンタクトを取ってみるのもいいでしょう。

日智商工会議所のホームページの求人・求職情報の覧に登録する

日智商工会議所の以下ホームページに、求人・求職情報の覧が掲載されています。直接上記の会員企業一覧のURLをご覧になって、気になる会社に連絡を取ると同時に、自身を求人・求職情報の覧でPRすると言う方法もあります。

日本人コミュにティ開催のイベントに参加する

チリでの仕事探しで有効なのが人脈や情報ですが、現地でスペイン語を学んでいる学生の皆さんは、日本人コミュにティ開催のイベントに参加することをおすすめします。外国では、通常日本では会えないような大会社の管理職の人たちと出会うことも出来るでしょう。

日本語教師

日系人が約3千人生活しているチリでは、必然的に日本語教師の需要が見込まれます。JICA(独立行政法人国際協力機構)の青年海外協力隊やシニア海外協力隊に募集に加え、気になる人は、日本語教師関連の求人サイトをまめにチェックしてみましょう。

チリの駐在員求人

チリ進出の日系企業数は93社なので、想像よりやや多いと言う印象を受けます。中南米のブランチである統括拠点としての役割を果たすために、鉱山開発関係等の日系企業が、現地に進出しています。そのほか日系企業の職種別では、商社関連・銀行・各種メーカー・運輸交通・食品・旅行サービス業・コンサルティング・種苗の企業が現地にオフィスを構えています。

大手商社

三菱商事は、サケ養殖向けの海面養殖の権利を早くから取得していて、今後の動きにも目が離せません。三井物産は、チリをはじめラテンアメリカ諸国で、1960年代から輸入代理店・販売店・自動車金融業を展開しています。丸紅や伊藤忠、住友商事等も首都サンティアゴにオフィスを構えています。

鉱山ソリューションズ

世界最大手のタイヤメーカーのブリヂストンは、現地チリにおいて、鉱山ソリューションを手掛けています。コンベヤベルト等の製品について、鉱山での銅製品をサポートしていて、ブリヂストンの凄さを再認識させられます。鉱山向けの製品およびサービスの展開を推進するだけでなく、現場の安全性向上やコスト面での改善に尽力しています。

種苗会社

田舎に行くと見たことがある人が少なくないと思われるロゴのサカイのタネは、日本を代表する種苗会社の一つです。世界18カ国にネットワークを展開し、地域によって気候が全く異なるチリにも拠点を構えています。サカイのタネでは、新卒を主に採用していて、一つの品種から世界に幸せを広げることが出来そうです。

チリで働くには?就職の進め方について

それでは、チリで働くにはどのような情報を集めて、どのようにして準備を進めていけば良いのでしょうか?

直接現地で自分自身で働き口を見つけることも可能ですが、チリである程度、長期的に働こうと考えている場合は、雇用主を見つけて、まずはビザの申請をしなければなりません。チリで長期的に働く場合は、チリに支店がある日系企業に応募する方法が、もっともメリットが多く、ビザ申請に関してもスムーズに進むのではないでしょうか。

チリ系企業の求人は、一般公開されている企業は非常に少なく、自分にあった職種を見つけることが難しい状況ですが、海外勤務に関しては非公開案件も多く存在しています。この非公開案件を見つけることで、自分にあった企業を紹介してもらうことが可能です。

非公開求人の情報を集める

海外就職を進めていく中で、よい求人を見つけるには、「転職エージェントから非公開求人の案件をオファーを集める」ことが一番良い方法になります。

転職エージェントでは、一般的な転職サイトでは見つからないような条件の良い求人を、エージェントが集めてきてくれて、優先的に紹介してくれることが最大のメリットです。

転職エージェントに登録することから採用されるには一切費用が発生しないので、外資系企業や海外就職に成功された方の例としては、「外資系や海外勤務に強い大手転職エージェント」に登録する方が、圧倒的に多いのが現状です。採用した企業から手数料をもらうため転職エージェントも、かなり親身になってサポートしてくれます。

外資系企業や海外就職に強い転職エージェントとして、求人件数が圧倒的に多いのは、20代・30代の転職・グローバル&海外就職に強い「ランスタッド」 、国内最大手の「リクルートエージェント」 になるので、この2社は必ず押さえておきましょう。

現地密着型の求人情報では、チリの日系企業では、どのような仕事があるのか、また給料の相場などをチェックしても良いでしょう。

最後に

サンティアゴ首都圏には、歴史的・考古学的建造物等が多数点在し、チリは大衆的伝統の中で多くの詩人を輩出して来ました。親切な人が多く、南米にいながらも東南アジアのような親近感を人々の交流から感じ取ることが出来ると言われています。

天然の漁場に恵まれた日本と同じく海洋国家でもあり、シーフードが豊富なので、安心です。そんな素敵なチリで働くには、転職エージェントの活用が最も効果的なので、まだ利用されていない人は、直ぐにでも登録をしてみてください。

外資系企業、海外就職、グローバル企業に強い転職エージェント

「外資系企業」「海外勤務がある企業」へ転職したい方の中には、どのようなステップで応募すればいいのか悩まれる方も多いと思います。直接、会社のオフィシャルサイトで採用情報を記載されている企業もたくさんありますが、外資系企業や海外勤務のあるグローバル企業へ転職される方の大半は、「転職エージェント」を利用して転職される方がほとんどです。外資系企業・海外勤務のある企業へ転職する際には、それに特化した転職エージェントがあります。

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