かつて栄華を誇った欧州屈指の貴族であるハプスブルク家の歴史的遺産が点在するオーストリアは、特に日本人の女性に人気の国として、知られています。音楽の都と呼ばれる首都ウイーンでは、クラッシックコンサートやオペラと言った文化価値が高いモノを楽しめるとあって、一度は暮らしてみたい街です。ここでは、そんなオーストリアで働く際に当たって、知っておくと助かる就労ビザや就職事情と求人について、ご紹介致します。
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オーストリアで働くには?オーストリアの就労ビザについて
シェンゲン協定加盟国のオーストリアですが、日本との二国間において、査証免除の取り決めを設けています。通常の場合はシェンゲン協定で定められた滞在期間は、3ヶ月ですが、オーストリアはそうではありません。非営利目的であれば、1年のうちに合計180日間の滞在が許されます。
オーストリアの就労ビザの種類や期間について
オーストリアで働くとなると、ほかの国同様に就労ビザが必要となります。ここでは、主にオーストリアの就労ビザについて種類や期間について説明致します。
・企業内転勤異動(ICT)
名前からしていかにも駐在員向けの就労ビザに見えますが、実際、オーストリア国内の拠点に転勤するグローバル企業の経営管理職にエキスパートや研修生を対象としたものです。研修生は1年ですが、それ以外だと3年間滞在できます。延長は基本的に不可です。
・赤白青カード
対象者の年齢に語学力や学歴、技能等に基づいて、カナダのようにポイント制が設けられています。就労滞在期間は2年間で、カテゴリーは「特別高技能者・キーパーソン・人材不足の業種の技能者」の主に三つに分れます。
特別高技能者・・・大卒以上の学歴に加え職業経験だけでなく、オーストリアでの勤務経験6カ月以上の条件が、求められます。年収は5万ユーロを超える証明が、必要となりますので、結構ハイレベルと言えます。
キーパーソン・・・学歴は高卒で、語学力に関してもドイツ語か英語と、ハードルがそれほど高くありません。職業経験年数やオーストリアでの勤務経験1年以上、年齢が若いとその分だけ獲得ポイントが増えるので、うれしいです。
人材不足の業種の技能者・・・金型職人がイメージされる旋盤工に医療関連や調理人と言った手に職を持った技術者など、オーストリアで不足している就業予定者が、対象となります。上記のキーパーソン同様に、職業経験数に学歴や語学力によって、獲得ポイントが変わります。
・EUブルーカード
企業内転勤異動(ICT)と同じく、管理職にエンジニアや研修生を対象とした就労ビザになります。大学在籍の期間が3年以上で、年収は業種平均の1.5倍程度とされ、EU加盟国での就労滞在申請が、スムーズに行われます。最長2年間の就労滞在期間が有効で、この先ドイツやフランスなどEU諸国への転勤の可能性が高ければ、取得しておいてもいいでしょう。
オーストリアの就労ビザの申請について
・企業内転勤異動(ICT)・・・研修生に関しては6ヶ月間で、それ以外は転勤前の9ヶ月間の勤務実績と職業上の知識や経験の証明する文書が必要となります。同様に一定以上の給与支給が前提となっていて、自国のオーストリア人の雇用を奪っていないかどうか、AMSと言われる労働市場サービスの審査があります。滞在期間が終了すると、移動転勤する旨の文書が必要となりますが、たいてい雇用先の管理部門のスタッフが行います。
・赤白青カード・・・赤白青カードのポイントが、蓄積されると「赤白青カードプラスカード」が、取得出来ます。その際には、永住権によってオーストリア生活が、家族同様に保護されます。「赤白青カードプラスカード」の取得ですが、「特別高技能者」には、家族同様ドイツ語の知識が求められません。「キーパーソン・人材不足の業種の技能者」の家族は、基本的なドイツ語のレベル程度は求められることもあります。
・EUブルーカード・・・EUブルーカードの在留期間が過ぎると、赤白青カードプラスカードの申請が可能となりますが、こればかりは、本人の意思になりそうです。会社側から転勤を命じられる場合は、一般的にEUブルーカードの継続になりますが、永住を考えるのであれば、赤白青カードプラスカードがいいかもしれません。
オーストリアの就労ビザの申請の難易度
オーストリアの就労ビザの取得は、一定の条件を満たしていれば、それほど難しくないと言われています。詳しくは、オーストリ大使館のホームページから問い合わせみても良いでしょう。申請用紙にパスポートや写真、戸籍抄本或いは戸籍謄本に加え、以下を用意することになります。
「現地の住居証明」・労働許可証・経済的証明書・健康保険加入証明書・無犯罪証明書」が、それらに該当します。経済証明書に関しては会社の給与証明、健康保険加入証明書は、オーストリアの保険か海外旅行傷害保険になります。
家族で移住する場合には、奥さまや社会人世代であれば、ご子息も就労が可能です。移住者への配慮があるオーストリアでは、就職先が見つかると、随時労働許可を申請することが出来ます。
オーストリアの就労ビザの申請に必要な語学力
オーストリアの就労ビザの申請に必要な語学力の定めはありませんが、ビザの種類によっては、ポイント制となっています。国際的な権威のある英語のテストに挙げられるのが、TOFELに加え、IELTS SELT ConsortiumやTrinity College Londonです。
また、ドイツ語のテストでは、オーストリア政府公認ドイツ語能力検定試験が最も効果的と言えます。ポイント制の細部に渡っては中々把握しにくいので、新たに海外駐在員や現採用で仕事をオーストリアで見つける場合は、転職エージェントに確認をするのが一番です。詳細まで求めるのは別にして、自身の仕事のスキルプラス必要とされる語学力のテストの名称やレベルを指南して貰えるでしょう。
オーストリアの就職事情と求人について
外務省の調べによると、オーストリア進出の日系企業数は約110社、在留邦人数は3千人前後です。ウイーンには、旧日本人学校の流れを汲むウイーン日本人国際学校があり、体験入学が出来るので安心です。日本とオーストリアの二国間貿易の輸出入でいずれも第1位の品目が輸送用器機、一般機械が第2位、第3位は電気機器になります。ここでは、オーストリアの駐在員求人や現地採用などついてご紹介致します。
日本におけるオーストリア系企業
日本にあるオーストリア系企業のアントンパール社は、世界最高精度の振動式デジタル密度計や粘度計をはじめ、いろんな物性測定や分析機器の世界的に有名なメーカーです。2009(平成21)年に、現地法人の株式会社アントンパール・ジャパンが、東京都墨田区に設立されました。
アグループラスチック株式会社は、日本が持つ美しい自然を守るために、環境にやさしい材料を供給している、エンバイロメントカンパニーです。オーストリアにヘッド・オフィスを置くAGRU kunststofftechnik GmbH製の配管システムや防水・漏水防止シート等を販売する日本総代理店で、本社は神奈川県の厚木にあります。鉄道や自動車道路に加え、農工業用施設に使われているので、お得意先は安心の出来る機関や企業が多いと言えます。
ウイーンにヘッド・オフィスがあるバッテンフェルト・シンシナティは、今までに8千台を超える、押出機を設計・製造し、世界中に供給してきました。最近は、ポリオレフィンパイプやウッドコンポジット押出等の新市場のマーケットでも、世界をリードする主要なサプライーです。バッテンフェルト・シンシナティの日本支社が、神奈川県川崎市高津区にあります。
株式会社WBエナジーは、地球と環境に優しい次世代型エネルギー産業の木質バイオマスエネルギー専門エンジニアリング会社です。いずれもオーストリア系企業の断熱性能・耐久性に優れているRadius-Kelit社の地域熱供給用の熱導管、量産型バイオマスボイラーメーカーのKWB社の製品をメインに、取り扱っています。株式会社WBエナジーの本社は、東京都千代田区紀尾井町にあります。
スキーデータ株式会社は、35年以上の実績を擁する最適な入退場管理システムを提供するオーストリアのSKIDATA AGの100%子会社です。SKIDATA AGは、スポーツ競技場に遊園地や駐車場に加え、見本市会場用の入場管理システムの製造・販売を手がける企業としては、世界的なリーダー役を果たしています。スキー場のスキーリフトの自動入場管理システムのメーカーとしても知られ、志賀高原やニセコヴィレッジ等で、採用されています。
オーストリアの現地採用
オーストリアは音楽や観光のイメージが強いですが、国の基幹産業の一つに挙げられるのが、自動車製造業です。自動車関連の輸出の割合が大きく、業界では駐在員だけでなく、現地採用で働く日本人が比較的多く見かけられます。
オーストリアの就労ビザの中にある赤白赤カードで、特別高技能者と人材不足の業種の技能者とあります。どのような職種になるかと言えば、高度熟練技術者では医師やハイレベルなITスキルを擁する者、熟練労働者では看護師やスズ細工職人等になります。和食の調理人の仕事に就いている日本人が、オーストリアでもほかの国同様に少なくありません。
オーストリアの仕事探しで、ドイツ語が出来ると有利ではあるものの職場の言語環境では、英語だけで困ることがないと言われているほどです。公用語はドイツ語ですが、共通語が英語と言った認識と考えてよくて、非英語圏なのである程度日本人に合わせてくれるでしょう。また、仕事帰りの夕方の時間帯には、リーズナブル料金でドイツ語コースが国立大学等で開催されているので、お見逃しなく。
世界経済フォーラムがリリースした、仕事における幸福度を感じるヨーロッパの都市ランキングでオーストリアのウイーンが4位、グラーツが1位になったことがあります。グラーツは自動車産業が盛んで、オーストリアで人口が2番目に大きな街で、多くのノーベル賞受賞者を輩出した名門グラーツ大学がある学園都市です。
オーストリアの現地採用の求人の中には、一般企業に加え、大使館をはじめ政府機関の職種で、日本人を募集している時があります。仕事探しで特に効果的なのが、転職エージェントとへの登録と、英字新聞The Japan Timesの就職・転職サイト等の活用です。
オーストリアの多くの職場で年間25日相当の有給休暇制度が実施され、全て消化することが奨励されているので、安心です。
オーストリアの駐在員求人
オーストリアはヨーロッパでも有数の治安のいい国として知られ、最大の魅力は子育て環境の良さと、言われています。宿題以外に何も縛られずに遊ぶ時間を1日1時間以上取ることを指導していて、外国人でも国の財源から子育てのために、毎月家族手当てが支給されます。また、スーパーやレストランに加え、行政関連の施設もほとんどドイツ語ではなくて英語で対応して貰えるので、生活も安心です。
オーストリア進出の日系企業数は約110社、在留邦人数は3千人前後ですが、うち600人ほどの人たちはオーストリア日本人会に登録をしています。ウォーキングツアーやワイナリー見学、年2回ソフトボール大会が開催されています。
何年か日本で働いた後に、オーストリアへ駐在員として現地に赴任するのが、一般的ではあります。ただ、中には中途入社で最初からオーストリアへ駐在員として採用されるケースもあり、最も効果的なのが転職エージェントへの活用です。オーストリアだけでなく、ドイツやスイス、ベルギー等も希望勤務地に入れておくと、仕事を紹介して貰える確率が、その分高くなります。
狙い目なのが、品川ハローワークの活用になり、理由は大使館の求人情報が集まっているからです。システム上検索に引っ掛からないこともあるので、窓口の担当者に相談した方が、確実と言えます。
オーストリアで働くには?就職の進め方について
それでは、オーストリアで働くにはどのような情報を集めて、どのようにして準備を進めていけば良いのでしょうか?
オーストリアに関する掲示板 などのサイトを利用して現地で自分自身で働き口を見つけることも可能ですが、オーストリアである程度、長期的に働こうと考えている場合は、雇用主を見つけて、まずはビザの申請をしなければなりません。
オーストリアで長期的に働く場合は、オーストリアに支店がある日系企業に応募する方法が、もっともメリットが多く、ビザ申請に関してもスムーズに進むのではないでしょうか。
オーストリア系企業の求人は、一般公開されている企業は非常に少なく、自分にあった職種を見つけることが難しい状況ですが、海外勤務に関しては非公開案件も多く存在しています。この非公開案件を見つけることで、自分にあった企業を紹介してもらうことが可能です。
非公開求人の情報を集める
海外就職を進めていく中で、よい求人を見つけるには、「転職エージェントから非公開求人の案件をオファーを集める」ことが一番良い方法になります。
転職エージェントでは、一般的な転職サイトでは見つからないような条件の良い求人を、エージェントが集めてきてくれて、優先的に紹介してくれることが最大のメリットです。
転職エージェントに登録することから採用されるには一切費用が発生しないので、外資系企業や海外就職に成功された方の例としては、「外資系や海外勤務に強い大手転職エージェント」に登録する方が、圧倒的に多いのが現状です。採用した企業から手数料をもらうため転職エージェントも、かなり親身になってサポートしてくれます。
外資系企業や海外就職に強い転職エージェントとして、求人件数が圧倒的に多いのは、20代・30代の転職・グローバル&海外就職に強い「ランスタッド」 、国内最大手の「リクルートエージェント」 になるので、この2社は必ず押さえておきましょう。
現地密着型の求人情報では、オーストリアの日系企業では、どのような仕事があるのか、また給料の相場などをチェックしても良いでしょう。
最後に
一定の条件を満たしていると就労ビザが取得出来ることで、文化度が高い憧れのオーストリアで働く事が出来ます。治安が良い上に子育て環境に恵まれ、本人が就労ビザを取得していると家族も就労許可が下りやすく、魅力がいっぱいの国です。そんなオーストリアでの就職を叶えるには、先ずはご自身に合った転職エージェントに登録をすることを、おすすめします。
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