今回は、大学卒業後から外資系企業に就職し、外資系企業に数社転職を行い、現在は外資系企業の役職を務められている生粋の外資系企業の方に外資系の就職・転職体験談を語っていただきました。
現在は外資系企業の採用側としても携わられているため、採用面接官が見ている能力についても教えていただきました。外資系への就職や転職を目指されている方はぜひご一読ください。
- 「エンワールド・ジャパン」(国内の外資系・グローバル案件多数)
- 「ランスタッド」(非公開求人も多数)
- 「リクルートエージェント」 (未経験OK・非公開案件多数)
今までのご経歴を教えてください
東京の大学を卒業後、都内にあります外資系企業の日本法人に入社しました。当初は産業資材の営業およびマーケティングの部署に配属され、1-2年の英国本社出向を含めおよそ10年間程度の経験を同社で積むことが出来ました。
その後3-4社の外資系企業に転職・実績を上げた後、現在の外資系企業に転職しました。もう既に10年以上が経過しており、役職と責任が与えられ日々の業務を遂行しています。
外資系企業に就職や転職しようと思ったきっかけは何ですか?
漠然と海外企業に対する憧れがありましたが、丁度所属の研究室から紹介されたことで最初の外資系企業の日本支社に就職することができました。その後は、年収とキャリアアップの観点から複数社を経て現在に至っています。
外資系企業を目指そうと思った時の語学レベル(TOEICなど)を教えてください。
恥ずかしながら、大学卒業時はTOEIC400点を下回るレベルでした。その後30年程度たち、現在ではおよそ900点前半となっています。
必要な語学レベルに達するためにどれくらいの時間を要しましたか?
いくつかのOJT・英会話学校などを合わせると、おそらく3-4千時間以上となるでしょうか。あまり真面目に英語の勉強に取り組んできてはおらず、仕事で付き合う外国の上司・同僚とのコミュニケーションに冷や汗をかきながら習得していった、というのが本音です。
必要な語学レベルに達するためにどのような勉強法や努力をしましたか?
もともとあまり英語が得意ではありませんでしたが、過去を振り返ると常に英語に触れている環境を作るようには心がけていました。OJT・英会話学校での授業がメインでしたが、現在ではPodcast, Net Radioなど、幾多の選択肢がありますので、活用できる方法がたくさんあってうらやましい、と思います。
外資系企業をどのように探しましたか?
Webが発達していなかったころはヘッドハント・人材会社の担当などから情報を仕入れていました。最近ではWebで調査することが多いです。また、転職する意図が特になかった時期でも常に1-2社の人材会社へ登録しておきました。その都度適切な企業とのインタビューを受けることで、常に自分の市場価値がどこにあるのか、自分のマーケットプライスを確認することで自己研鑽のモチベーションとしていました。
外資系企業に就職するために行なった準備を具体的に教えてください。
コミュニケーションのツールとしての語学は必要ですが、それ以外にも、本業の実績・経験に対する自分なりの解釈と分析・説明が出来るように準備していました。また、面接する企業の情報をWeb・知人などから出来るだけ多くあらかじめ収集しておき、疑問と思われるポイントを数箇所質問することも心がけていました。
外資系企業の面接で聞かれたことは何ですか?
自分の強みと弱み、その具体的事例を挙げた説明を聞かれることが多いのではないかと思います。
現在、逆の立場(インタビューをする側)のポジションにいますが、どちらかというと、その方がやってきた仕事の具体的な内容を聞くことも大切ですが、その方の人柄や仕事に対する積極性を見ることで、採用した場合自分の会社にいる他の社員とどのように仕事をしてもらえるかを見極めようとしています。
外資系企業おける失敗談を教えてください。
わずかなことで誤解を生じ、その誤解が当人の評判まで響くことがままあります。ほんのわずかなニュアンスのズレがその後の対応に大きく影響を及ぼすこともあり、何度かそのような失敗もした経験があります。
特に異文化のメンバーとのコミュニケーションは注意が必要ですが、あまり気を使いすぎてもオープンな会話が出来ないので、そのバランスが難しい場合があるかと思います。できればそのような「違い」を積極的に楽しむメンタリティがあると良いですね。
外資系企業で成功するためのポイントを教えてください。
直属の上司、あるいはその上司のボスの意向を出来るだけ正確に把握し、その期待以上の実績を上げるように努力することが重要なポイントのひとつではないかと思います。また、業務についての正当な議論は大いに必要ですが、それ以外は出来るだけ「敵」を作らないように心がけることも長い業務経験の中では大切ではないかと思います。
外資系企業で働いて良かった点は何ですか?
比較的自由な環境の中で働けることではないかと思います。時間の制約があまりなく、自分の責任範疇であれば自由に時間配分が出来ることでしょうか。また、異文化とのコミュニケーションは、問題が起こることもありますが、大変興味深く面白いと思っています。
外資系企業で難しいと思った点は何ですか?
時折、想定外の決定が本社でなされた場合、他の国にある支社ではどうしようもなくその決定を受け入れざるを得ない場面があります。そういった場合でも、どのように自分の気持ちに折り合いを付けていくかが重要となってきます。一見良くないと思われる変化でも、出来るだけネガティブに捉えることなく自分の気持ちを切り替えて、その状況下で自分のベストを尽くすことが出来るかどうか、が大切なポイントではないかと思います。
外資系企業を目指している方にアドバイスやエールをお願いします。
多様な考え方を知り得る立場になるので、それを楽しめるのであれば自分の見識が大きく広がるよい機会になるのでは、と思います。困難や理不尽な場面も多々ありますが、その分チャレンジ精神をもって対応していくことで最終的には自身の成長とステップアップにつながるのではないか、と思います。
既に「国際化」という言葉も陳腐化しているような時代になっています。日本の枠組みにとらわれることなく自由な視点で活躍されることを期待しています。
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