ベルギーで働くには?日系企業の駐在員求人や現地採用の就職事情とビザ申請について

ベルギーは、アントワープや街全体が屋根のない美術館と称されブリュッセルをはじめ、昔から日本人観光客に人気の国です。食べものでは、ワッフルとチョコレートやビールが有名で、幅広い世代から注目を集めています。

ここでは、知っておくと便利なベルギーの就労ビザや就職事情と求人について、ご紹介致します。

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ベルギーで働くには?ベルギーの就労ビザについて

期間が有効の日本国籍のパスポートを所持していれば、観光目的の場合に6カ月間で90日以内の滞在ならビザは特に必要ありません。就業する場合には、労働許可証以外に加え、滞在許可証が必要となってきます。また、日本貿易振興機構(ジェトロ)は滞在許可証の替わりになる、長期滞在ビザタイプD取得を推奨しています。そこで、主にベルギーで働くに当たって、就労ビザに該当する労働許可証についてご紹介致します。

ベルギーの就労ビザの種類や期間について

労働許可証のTypeにはA・B・Cの3種類に分れています。

一般的にはまず労働許可証Bタイプを取得し就労にあたり、1年を期限とし申請、更新されます。そんな中で、特に関わりが深いと思われるType BとCについて、ご説明致します。

労働許可証のType B

ベルギーでは、一般的には最初に労働許可証のType Bを取得して働くことになります。申請は1年を期限としていますが、更新は出来るので安心で、会社を転職すると言った雇用主の変更の際はほとんどの外国と同じく再申請が必要となってきます。

Type Bには先ずその年額の最低給与額の定めがあり、ハイスキルを擁する人は約4万ユーロ以上となります。エグゼクティブクラスの経営に関わる職に就く人は約6万7千ユーロ以上だと、労働許可証が交付されます。学歴も大卒以上になり、同種で外国人が国内で働く際に、ベルギー人以上の能力を持っている証明が必要と言うのが、大まかなガイドラインになります。

労働許可証のType C

労働許可証のType Bを5年以上有した人が、次のステップアップとして、Type Cが取得出来ることになっています。5年以上適格に仕事をして法令通り労働許可証か滞在許可証かをキープ出来ると、その後は永住用滞在許可証を申請出来るので、うれしいです。

ベルギーの就労ビザの申請について


労働許可証は渡航前に申請となり、書類によっては、ベルギー大使館と外務省のアポスティーユと呼ばれる公印確認が必要になるケースもあります。アポスティーユが必要とされる場合に、そのほかの書類が全部揃っていてもベルギー労働局に無効と見なされることもあるので、注意が必要です。

労働許可証は、渡航前に申請することになり、目安として準備・申請の所要期間は2ヶ月間をみておいた方が良いでしょう。労働許可証の申請の際に必要な書類は、

  • 「出身校の英文の卒業証明書原本」
  • 「パスポート申請用サイズの証明写真」
  • 「雇用契約書のコピー」
  • 「労働許可証申請用紙」

になります。上記の4点に加え、

  • 「ベルギー指定病院での健康診断証原本」
  • 「ベルギー大使館でのアポスティーユ」

が必要となりますので、申請の際には忘れないよう注意が必要です。

居住許可証は、渡航後の申請になり、一般的に所要期間2〜4ヶ月ぐらいをみておいた方が良いでしょう。あと注意しておきたいのが、アポスティーユをもらった健康診断用紙は、必ずカラーコピーを1部とっておいてください。ベルギーへ渡航後に、居住許可証を申請する際に提出を求められるケースが多くあります。

居住許可証は渡航後になるのに対して、渡航前に申請出来るのが、長期滞在ビザタイプDです。どちらか保有することで滞在出来、労働許可証と一緒にセットで、ベルギーで働くことが出来ます。駐在員で赴任の場合は、会社の管理部門にあたる総務や人事課の担当者、転職エージェントを利用して就職する場合はキャリアコンサルタントに詳細は、尋ねてみてください。

ベルギーの就労ビザの申請の難易度

ベルギーの就労ビザの申請の難易度は、語学力に加え一定のスキルと学歴があれば、それほど難しくはなさそうです。ただ、気になるのが準備・申請の所要期間は2ヶ月間かかることで、何度かコミューンと呼ばれる自治体の行政機関に足を延ばす必要があります。

会社から労働許可証取得や更新のための書類を用意して貰うことからはじまりますが、タイやマレーシアと言った移民局が一手に引き受けるわけではなく、日本同様に縦割り行政です。少々複雑に感じる事がるかもしれませんが、皆さんが同じ道を通ってベルギーで働いているわけなので、順を追って手続きを行えば問題はありません。

労働許可証のオリジナルの原本の受け取りが、ベルギー渡航後になる場合も想定され、トラブルを防ぐためにも長期滞在ビザタイプDを申請しておくと安心です。ジェトロも推奨しているだけでなく、労働許可証を受け取るまで仮の証明書になり、ベルギーに入国後働くことが出来ます。

申請に必要な書類は、

  • 「ベルギーでの労働許可証原本、及び裏表両面のコピー」
  • 「現住所の国の無犯罪証明書原本」
  • 「ビザ タイプD申請用紙 2部」
  • 「パスポートおよび顔写真ページのコピー」
  • 「パスポート申請用サイズの証明者写真 3枚」

が必要です。詳細は、ベルギー大使館に確認を取ってみるのが良いでしょう。

ベルギーの就労ビザの申請に必要な語学力

ベルギーで、就労ビザを申請する際に必要な語学力の定めと言うのは、特にありませんが、言語事情を知っておくと助かります。先ず、ベルギーの公用語ですが、オランダ語(オランダ語の中の方言であるフラマン語)・フランス語・ドイツ語となっています。各言語の住民の話者の割合は上記のオランダ語が6割、フランス語が4割で、ドイツ語が1%未満となっています。

英語はベルギー語ではありませんが、首都ブリュッセルでは、たいていの場面で通じるので、安心です。ちなみにブリュッセルは、オランダ語とフランス語の2つの言語が公用語として定められているバイリンガル地域です。それでもヨーロッパ全域にまたがる国際機関の本部が多く置かれているEUの首都と言われているほどなので、英語が通じやすいです。

また、ベルギー国内の観光地と大都市では英語でほとんど問題ないですが、一般的な地方都市では、そうでないところもあります。ベルギーで仕事探しの際に、面接で語学力を試されるケースも中にはあります。事前にどの言語が重要なのか、応募先の求人内容のチェックを行いながら、転職エージェントの担当者に確認をしてみてください。



ベルギーの就職事情と求人について


日本貿易振興機構(ジェトロ)のデータによると、ベルギー進出の日系企業数は約230社、在留邦人数は6,500人ほどと、なっています。首都ブリュッセルには、創立30周年を越えるブラッセル日本人学校に加え、ベルギー日本人会もあるので、安心です。ベルギーへの輸出品目は輸送機械、日本への輸出品目は医薬品が最も多く、二国間で活発に貿易が行われています。ここでは、日本と関係があるベルギー系企業に加えベルギーの駐在員求人や現地採用について、ご説明致します。

日本におけるベルギー系企業

ゴディバ(GODIVA)

ベルギーと言えば、チョコレートにワッフルとラベルのデザインがスタイリッシュなビールが、広く知られています。中でも1926(昭和元)年にブリュッセルで創業した、ベルギー王室御用達の大手チョコレートメーカーのゴディバ(GODIVA)が、有名です。欧米やアジアをはじめ世界80カ国、450以上もの直営店を展開しています。日本では1972(昭和47)年に日本橋三越に初出店して以来、現在は200以上を越えるショップがあります。

ヴィタメール

同じくベルギー王室御用達のヴィタメールは、創業100年を越える老舗の洋菓子メーカーです。日本では首都圏に大阪や名古屋と言った大都市圏のデパ地下を中心に出店していて、ベルギー以外で支店があるのは日本だけになり、主な取扱商品は、ケーキ・チョコレート・焼き菓子になります。

デリリウムカフェ

デリリウムカフェは、ベルギービールを中心とする多種多様なビールと料理を提供しているバーを展開する企業です。ベルギー本国以外では、イタリアにフランスやスウェーデンに加え、日本にも店舗があります。ベルギーの本店では、常に2千もの銘柄のビールを取り扱っていて、ギネス世界記録に認定されたほどです。味もさることながらラベルもお洒落なので、ネットショップでも注文してみたいものです。

東京ドーム2.5倍の広大な敷地に建つ、リゾートホテルの千葉県・富里市にあるラディソンホテル成田を運営しているのが、カールソン・レジドール・ホテルズです。ロータスビスケットやカラメルビスケットで知られている、ロータス・ベーカリーズなど余暇や普段の生活でも関わり合いがありそうなベルギー系の企業が幾つもあります。

ベルギーの現地採用

ベルギーには、日本人を募集している日系企業が多くあると、言われています。世界的にも有名な大手の自動車メーカーをはじめ、日系企業の現地法人が多数あります。営業職やアシスタント業務に加え、自動車部品の設計に関する経験があると、仕事が見つかりやすいと言われています。

語学が得意な人には、外資系企業がおすすめになりますが、英語プラスほかの外国語が話せると有利です。ただ、外資系企業の方が語学力のハードルが高くなる分、一般的には日系企業に就職する人の比率が高いです。ベルギーではどの言語が重要で、どれぐらいのレベルを求めているのか会社によって異なるので、事前に確認をしてみてください。

ベルギーは生産性向上の概念から就労時間の規定が厳しく設けられていて、ワークライフバランスの取れた生活が出来るので、何よりです。先ず1日の労働時間が8時間を超える事は認められていなくて、1週間の合計では38時間を超えてはいけないとあるので安心です。

フランダース地方の機関が運営する、VDABと言う公共の職業紹介のためのサービス組織があります。VDABに登録した外国人は無料で言語や文化などを教えてもらえ、仕事の斡旋を受けることが出来ます。

ベルギーの現地採用の仕事を探す際に、まだの人は先ずは、自分の希望や好みに合った転職エージェントや転職サイトへ登録をしてみましょう。ビジネス上の繋がりを考えて、就職希望地はベルギーに加えて、フランスにドイツやオランダも候補に入れることで、仕事を紹介して貰う確率が高くなります。

ベルギーの駐在員求人

ベルギーに進出している日系企業の数は約230社、在留邦人数は6,500人で、古くから日本人の駐在員が多く暮らす国です。日系企業の業種は、自動車やその関連部品メーカーをはじめ商社や化学・医薬品メーカーなど、多岐に渡ります。

ベルギーの駐在員と言えば、一般的には日本の会社に何年か働いたあとで、現地に赴任するのが普通でした。それが、イギリスのEU離脱問題がある中で、一部の企業ではベルギーやルクセンブルクへシフトをはじめています。

ベルギーを、欧州の拠点と見なしている会社も少なくないので、海外拠点駐在員の求人案件が出ていることがあります。今後、今まで以上にベルギーをヨーロッパの中でも重要な国と位置付ける会社が増えると予測され、その分駐在員求人も増えると言えます。そこで、駐在員求人案件を狙うには、転職エージェントの活用が最も効果的です。

ベルギーで働くには?就職の進め方について

それでは、ベルギーで働くにはどのような情報を集めて、どのようにして準備を進めていけば良いのでしょうか?

直接現地で自分自身で働き口を見つけることも可能ですが、ベルギーである程度、長期的に働こうと考えている場合は、雇用主を見つけて、まずはビザの申請をしなければなりません。ベルギーで長期的に働く場合は、ベルギーに支店がある日系企業に応募する方法が、もっともメリットが多く、ビザ申請に関してもスムーズに進むのではないでしょうか。

ベルギー系企業の求人は、一般公開されている企業は非常に少なく、自分にあった職種を見つけることが難しい状況ですが、海外勤務に関しては非公開案件も多く存在しています。この非公開案件を見つけることで、自分にあった企業を紹介してもらうことが可能です。

非公開求人の情報を集める

海外就職を進めていく中で、よい求人を見つけるには、「転職エージェントから非公開求人の案件をオファーを集める」ことが一番良い方法になります。

転職エージェントでは、一般的な転職サイトでは見つからないような条件の良い求人を、エージェントが集めてきてくれて、優先的に紹介してくれることが最大のメリットです。

転職エージェントに登録することから採用されるには一切費用が発生しないので、外資系企業や海外就職に成功された方の例としては、「外資系や海外勤務に強い大手転職エージェント」に登録する方が、圧倒的に多いのが現状です。採用した企業から手数料をもらうため転職エージェントも、かなり親身になってサポートしてくれます。

外資系企業や海外就職に強い転職エージェントとして、求人件数が圧倒的に多いのは、20代・30代の転職・グローバル&海外就職に強い「ランスタッド」 、国内最大手の「リクルートエージェント」 になるので、この2社は必ず押さえておきましょう。

現地密着型の求人情報では、ベルギーの日系企業では、どのような仕事があるのか、また給料の相場などをチェックしても良いでしょう。

最後に

首都ブリュッセルは、EU(欧州連合)と北大西洋条約機構 (NATO) の本部が置かれる、ヨーロッパ有数の世界都市です。アントワープやホーボーケンに加え、ブルージュと並ぶ北方ルネッサンス発祥の地である古都ゲントや運河と本の町で知られるダムなど、魅力的な都市や村が国内に点在しています。

今までは観光地としての人気の高さが目立ちましたが、今後はビジネスやベルギーでの就職に注目を集めることになるでしょう。そんな将来的にも有望なベルギーで効率よく仕事を探すには、転職エージェントの活用がおすすめです。

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