奨学金でアメリカの大学院に留学して海外でキャリアアップする方法

最近では、社会人になった後でキャリアアップのために海外の大学院でもう一度勉強したいという方が増えてきています。しかしながら、海外の大学院となると、お金の不安もつきものです。今回は、アメリカの大学院留学でキャリアアップをする方法をご紹介致します。

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留学費用が賄えないと諦めている人へ

留学をしたいけれど、先進国の正規留学の費用が高すぎると諦めている人はいる人は多いでしょう。でも、学費無料で留学できる方法があります。それはアメリカの大学院です。

アメリカでは、学部レベルの殆どの奨学金には「国民・永住者に限る」という制限があり、留学生が貰える奨学金は殆どありません。ところが、大学院レベルになると、ほぼ全ての学部に、学内で週25時間の仕事をすれば留学生でも貰えるRA(Research Assistant)とTA(Teaching Assistant)という給付型奨学金の制度があります。

RA・TAの奨学金とは?

RAは、学部生の授業の実験の下準備をする、学部生の試験の監督をする、勉強が遅れている学部生のTutor(家庭教師)をするなどの教授の手伝いの雑用をすれば、学費が免除になる奨学金です。忙しい教授に代わりに、教授独自の実験の準備を行ったり、論文を検索したりすることもあります。教授の研究内容を自分の卒業論文に選べば、毎日の実験をするだけで奨学金が貰える場合もあります。

TAは、教授の代行として学部生の授業をしたり、試験を採点したりすれば、学費が免除になった上に生活費まで支給されるという奨学金です。ただし、非英語圏の人間がアメリカ人学生相手に授業を行うには相当の英語力と準備が必要です。準備に追われて自分の勉強時間が取れず、成績が下がってしまって奨学金が打ち切られる可能性があるので、奨学金に申し込む前に熟考が必要でしょう。

RA・TAの奨学金は、大学から支給される枠と教授が独自に持っている枠があります。一般的に、学生数が多い州立よりも小規模で資金が潤沢な私立のほうが奨学金のチャンスが多いです。特に、特定の分野でトップレベルの理系大学院は、企業と産学協同の実験をしていて、企業から寄付される資金が潤沢であり、高名な教授ほど多くの奨学金枠を持っています。だから、できるだけ有名な大学院へ合格することが奨学金を得る近道です。

どのようにして奨学金を貰うのか

成績優秀で上位で合格した人には大学院側から奨学金のオファーがある場合が多いです。でも、日本の大学時代の成績が芳しくなくて、入学時にオファーが来なかった人でも諦める必要はありません。アメリカの奨学金は自分で探すものだからです。

まず、最初の学期は授業料を払い、真面目に勉強して良い成績を取ります。履修単位は最小限の9単位にしておき、全科目でAを目指しましょう。その間に、オフィスアワーに教授室へ頻繁に質問に行って、できるだけ多くの教授やスタッフと懇意になっておきます。

次に、アドバイザーに相談して、RAの奨学金枠を持っている教授のリストを貰って順に訪ねていきます。まず、卒業論文の担当教官になって欲しい教授に事前にアポイントメントを取って相談に行き、ついでに奨学金が欲しいとお願いします。

その教授からRA枠の了承を得られれば、一石二鳥で卒業研究をしながら奨学金が貰えます。別の教授からRA枠を貰ったら、卒業研究以外の時間で手伝いをすることになります。最後に、懇意になった教授の2〜3人に推薦状をお願いして、奨学金を申し込み、審査に通れば次の学期から学費が免除になります。

日本の大学では実験や実習を長時間させられるので、日本の大学を卒業した人は、英語に難があっても、RAの仕事を遂行できる実技能力を持っている人が多いです。つまり、良い成績を取る、推薦状を頼める教授を見つける、実技ができることを知って貰う、という3つのステップを踏めば、卒業までの学費が免除されるのです。ただし、成績が下がると奨学金が打ち切られるので、常に上位を維持する努力が必要です。



奨学金が貰いやすい専攻とは?

学部生の実験準備が多数ある基礎科学系や、プログラミングやサーバー・メンテナンス、学部生のPCサポートが必要なIT学部など、大学内での仕事が多い種類の学部は奨学金が貰いやすいです。また、トップレベルの理系大学院では、修士・博士を結合した5年間のMS=PhD Programの合格者全員に給付型の全額奨学金を与える場合が多いです。

企業からの寄付金を使って、学費免除と生活費を保証して優秀な院生を集め、最先端の研究を集中的にやらせて人海戦術で業績を稼ぐことが目的です。よって、これらの大学院の基礎科学系やIT系は途上国からやってきた留学生が多数を占めています。

一方、文系ではRA枠が少なく、授業代行のTA枠が主になります。よって、文系の人は、寮の舎監になって学部生の世話をする、教授の論文用の文献を下調べをする、日本語学科の教授のアシスタントをするなどのRA枠を探すとよいでしょう。Medical School、Law School、MBAなどの実学系の大学院では奨学金を期待できないのですが、探せば学部生寮の舎監などのRA枠があるかもしれません。

理系は卒業後の現地就職がしやすい

理系の修士や博士の大学院を卒業した人は、共同実験している企業へ現地就職することが難しくありません。研究内容が同じなので、企業側が即戦力として歓迎するからです。教授の紹介を貰って、夏休みに共同研究先でインターンをして顔を繋いでおくと、ほぼ確実に就職できます。

米企業のPhD保持者の新卒初任給は年収800万円くらいからであり、30代で1000万円超えの大台もごろごろいます。日本では、博士号を持っていても、この金額の給料が貰えることは少ないでしょう。アメリカは、高学歴になるほど給与が高く、転職や昇進がしやすい学歴社会なのです。

また、医学研究者を目指す人は、PhD取得後に大学や研究所へポスドク(Academic Post Doctoral Fellow)として簡単に就職できます。アメリカはポスドクの求人が常時あり、特殊な医学研究者用J-1の就労ビザが適用されるので、就職にもビザ取得にも困ることはありません。

ただし、ポスドクの初任給はNIH(アメリカ国立衛生研究所)の基準で決められていて、年収5万ドル前後と低く、お金よりも研究者としての名声を求める人向きです。就職しやすく永住権が取りやすいポスドクで数年働いて、永住権を取得してから企業へ転職するという方法もあります。

アメリカの理系大学院の勉強は厳しいですが、研究資金が豊富で、環境が整っていて、やりがいがあります。学費無料で大学院留学をして、高給の現地就職を狙ってみてはいかがでしょうか?

修士や博士課程を奨励する企業を探す方法

社会人の方は特に、仕事を辞めて大学院に再度留学するということに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。大学院に留学することで、仕事を辞めるという選択肢が必ずしも正しいとは限りません。

日系企業でもグローバル企業や、そして日本に進出している外資系企業については、社員に修士や博士課程を奨励することもあり、その場合は企業が学費や生活費を負担してくれるケースもあります。何より、企業に属していることでの安心感も得られることができます。

オランダ発のランスタッドや、イギリス発のJAC Recruitmentといったグローバル企業案件、海外就職や外資系に強い転職エージェントであれば、そのような事例がある企業を紹介してくれることもあります。留学をしてキャリアアップを目指される方は、後悔のないようにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

外資系企業、海外就職、グローバル企業に強い転職エージェント

「外資系企業」「海外勤務がある企業」へ転職したい方の中には、どのようなステップで応募すればいいのか悩まれる方も多いと思います。直接、会社のオフィシャルサイトで採用情報を記載されている企業もたくさんありますが、外資系企業や海外勤務のあるグローバル企業へ転職される方の大半は、「転職エージェント」を利用して転職される方がほとんどです。外資系企業・海外勤務のある企業へ転職する際には、それに特化した転職エージェントがあります。

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