海外で働くことを目指す際、最初の関門となるのが履歴書の作成です。日本式の履歴書では伝わらない部分も多く、グローバルに通用する書き方を知っておく必要があります。この記事では、海外転職を成功させるための履歴書の基本構成とポイントを、具体的に解説していきます。
日本の履歴書と海外の履歴書の違い
日本の履歴書は、フォーマットが決まっており、手書きが良しとされる文化がいまだに一部残っています。しかし、海外ではその常識は通用しません。海外では「レジュメ(Resume)」や「CV(Curriculum Vitae)」と呼ばれる自由形式の書類が主流であり、内容重視・成果重視の傾向があります。
顔写真・年齢・性別・婚姻状況などの個人情報は基本的に記載不要であり、逆に記載すると差別防止の観点からマイナスに評価される場合もあります。求められているのは、職務内容・実績・スキルを簡潔かつ具体的に伝えることです。
海外で通用するレジュメの基本構成
海外向けの履歴書は、以下のような構成が一般的です。
- Contact Information(連絡先)
- Professional Summary(要約)
- Work Experience(職務経歴)
- Education(学歴)
- Skills(スキル)
- Certifications and Awards(資格・受賞歴)
- Languages(語学力)
最も重要なのは「Professional Summary」と「Work Experience」です。最初の3行で採用担当者の興味を引けるかが鍵です。過去の業務内容と成果を定量的に表現し、求人に関連するスキルを優先的に書くことが成功のポイントです。
成果・実績の書き方のコツ
レジュメにおいて、単なる「職務内容」よりも「成果」が重視されます。たとえば、「販売業務に従事」と書くよりも、「前年比120%の売上増を達成」と記載した方が評価されやすくなります。
具体的な数字・パーセンテージ・期間を入れて成果を定量的に示すことが大切です。また、業務プロセスの改善やチームリーダー経験など、組織にどのように貢献したかを明示しましょう。
海外の企業は、応募者が自ら価値を生み出す存在であるかを重視します。自己PRの代わりに、実績で自己を語るのが海外流だと意識しておくとよいでしょう。
英語での表現に気をつけるポイント
英語での履歴書では、ビジネス英語の語彙を正しく使い、読みやすい文章構成を意識することが必要です。略語や専門用語は、誰が読んでも理解できるように表記することが重要です。特に日本独特の企業文化や役職名などは、グローバルな表現に置き換えるようにしましょう。
また、”I”を多用せず、客観的かつ簡潔なトーンで書くのがポイントです。動詞は”managed” “developed” “achieved”など、アクションを明確に示す強い言葉を使いましょう。スペルミスや文法ミスは印象を大きく損なうため、ネイティブチェックやツールでの校正を必ず行いましょう。
求人ごとにカスタマイズする
1枚の履歴書を使い回すのではなく、応募するポジションに応じてレジュメをカスタマイズするのが基本です。求人票に書かれているキーワードやスキルを読み取り、それを自分の経歴に落とし込んで反映させることが重要です。
たとえば、「cross-functional team」「project management」「budget control」などの用語が記載されていれば、それに対応する自分の経験や成果をレジュメ内に記述することで、書類選考を通過しやすくなります。
また、ATS(Applicant Tracking System)対応のフォーマットを意識し、PDF形式ではなくWord形式での提出を求められることもあります。
よくあるNG例と注意点
以下は、海外転職の履歴書でよく見られるNG例です。
- 日本語の職務名や社名をそのまま英語に翻訳
- 顔写真や年齢を記載
- 長すぎる文章でアピールしすぎ
- 主観的すぎる自己評価
グローバルでは「謙遜」は美徳ではなく、アピール不足と見なされることもあります。ただし、自己主張が強すぎても逆効果なので、実績に裏付けされた内容を淡々と書くことが求められます。
まとめ
海外転職において履歴書は、自分を売り込む最大の武器です。日本と海外では評価されるポイントが異なるため、文化の違いを理解したうえで、適切なスタイルと内容で書くことが重要です。
実績を数字で示し、役割を明確に書き、簡潔かつ効果的に伝えることを心がけましょう。応募するポジションに合わせてカスタマイズし、英語力を補うための表現チェックも怠らないようにしましょう。
履歴書が突破できれば、次は面接です。書類でしっかりと印象を残し、グローバルなキャリアへの第一歩を踏み出しましょう。
海外企業、外資系企業、日系グローバル企業に強い転職エージェント
「海外勤務がある企業」「外資系企業」「日系グローバル企業」へ転職したい方の中には、どのようなステップで応募すればいいのか悩まれる方も多いと思います。直接、会社のオフィシャルサイトで採用情報を記載されている企業もたくさんありますが、外資系企業や海外勤務のあるグローバル企業へ転職される方の大半は、「転職エージェント」を利用して転職される方がほとんどです。外資系企業・海外勤務のある企業へ転職する際には、それに特化した転職エージェントがあります。
海外就職・グローバル案件・外資系の転職案件に強く、書類選考に必要な英文レジュメや英語面接などのサポートもしっかりあるので、今後、「海外勤務がある企業」「外資系企業」を目指す方は、登録しておさえておきたい転職エージェントになります。2〜3社に登録をしてセカンドオピニオンを持たれることをおすすめいたします。
Web面談可能、20代〜50代の外資系&グローバル転職のエンワールド
エンワールドは、多国籍企業と国際的な視点を持つグローバルな人材をつなぐ、日本でトップクラスの外資系・グローバル転職の人材紹介会社です。
現在は海外求人の取り扱いはないようですが、国内の有名外資系企業や日系グローバル企業の案件を保有しているので、将来的に海外勤務できる可能性があります。
Web面談も可能で、相談は全て無料。20代〜50代の転職支援を積極的に行なっているので、転職初心者からハイクラス案件を求めている方におすすめです。
20代・30代の転職・グローバル・海外就職に強いランスタッド
ランスタッドは、1960年にオランダで創業された世界最大級の総合人材サービス会社です。世界39の国と地域に4,700以上の拠点を持ち、50年以上にわたり培ったノウハウと信頼のある転職エージェントです。
日本国内に136拠点あり、20代〜30代第二新卒の転職サポートに実績があります。グローバル企業、海外勤務、外資系企業の取り扱いも多数。相談は全て無料。ハイキャリアだけでなく、年収400万円〜の求人も多数。エージェント登録前に履歴書や職務経歴書などを用意して、エージェント登録後は履歴書の登録をすることで、迅速に案件を紹介してもらえるようにしておきましょう。
非公開求人数・成功実績No.1のリクルートエージェント
リクルートエージェントは、非公開求人数は業界最大級の約10万件。求人の90%は非公開求人 · 転職成功実績No.1 · 年収1000万以上の求人、外資系企業・海外就職・グローバル企業の案件も多数。
日本最大級の求人件数を誇る転職エージェントなので、まずは登録しておきたい転職エージェントです。相談は全て無料。
年収800万円以上のエグゼクティブ求人に強いリクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトは、年収750万円以上の求人、エグゼクティブ求人・グローバル企業・外資系企業のハイクラス求人が豊富に揃うリクルートが運営するハイクラスの転職エージェントです。
求人は非公開のものが多く会員登録することで、専門のヘッドハンターからスカウトを受け取ることができます。基準として直近の年収650万円以上の方に限定されるため、敷居が高いのが特徴。相談は全て無料。
外資系アパレル・ラグジュアリーブランド求人に強いクリーデンス
クリーデンスは「DODA」が運営しているファッション専門の転職エージェント。外資アパレルブランドやラグジュアリーブランドに特化した案件も強いので、外資系のファッション業界を目指す方にはおすすめの転職エージェントです。
担当コンサルタントと企業ごとに合わせた面接サポートもあるので、外資ブランドを初めて目指す転職者にとって手厚いサポートです。相談は全て無料。