地中海の中央に浮かぶマルタ共和国は、治安が良く一年を通じて温暖な気候で、暮らしやすいことで知られています。日本人居住率が低く、欧米の英語圏よりも物価が安いので、英語留学の穴場として、近年注目を集めています。
明るくフレンドリーな国民性に加え、シーフードも美味しいと評判で、移住先として考える人も今後増えそうです。ここでは、そんなマルタで働くにあたって、知っておくと助かる就職ビザや就職事情と求人等について、以下ご説明致します。
- 「エンワールド・ジャパン」(国内の外資系・グローバル案件多数)
- 「ランスタッド」(非公開求人も多数)
- 「リクルートエージェント」 (未経験OK・非公開案件多数)
マルタで働くには?マルタの就労ビザについて
マルタはシェンゲン協定加盟国のため、有効な日本国籍のパスポートを持っていれば、入国後180日以内で合計90日までの観光目的の滞在ならビザは要りません。また、マルタに3カ月以上の中長期滞在する場合は、目的に合わせて就労ビザに該当する労働ビザ・居住許可ビザ・学生ビザ・投資家ビザ・永住ビザのいずれかを取得する必要があります。
マルタの就労ビザの種類や期間について
マルタで外国人が働くには、諸外国と同じように就労ビザに該当する労働ビザの取得が義務付けられています。また、投資家ビザや居住ビザ、学生ビザを取得することに、よって中長期滞在が可能です。そこで、ここでは主に就労ビザの詳細と投資家ビザの簡単な概要について、ご紹介致します。
就労ビザ
先ず就労ビザに限らず、中長期滞在が可能なビザは、永住ビザを除き有効期間が定められています。ビザなしで入国し、イミグレーション・オフィスで目的に応じてビザを申請するのが、一般的な流れです。ちなみに、マルタでは就労ビザに該当するのが労働ビザ(労働許可証)になります。
有効期間は特別な場合を除いて、特にイレギュラーなことが発生しない限り、1年毎の更新制になります。なお、マルタの就労ビザに関しては、駐在員と現地採用の区別は特にありません。
投資家ビザ
マルタの投資家ビザは、主に市民権の資格を得るための必要条件を満たしている場合か、最低寄付金額によって、取得出来ます。市民権の資格を得るための必要条件が幾つかある中で、2つほど以下ご紹介致します。
最低5年間のうちに35万ユーロ以上の不動産購入がある、或いは年間1万6千ユーロの賃貸契約があるとの内容です。申請者は18歳以上であり、12カ月間マルタの居住者であることされていますが、ここでは念のためにレートを以下ご確認ください。マルタはユーロを採用していて、2019(令和元)年12月3日のレートでは、1ユーロ日本円で約121円です。
該当する条件の一つを満たしていれば、投資家ビザが取得出来ますが、手続きはやや複雑と言えそうです。円滑にマルタの投資家ビザを取得するとなると、各種エージェントの力を借りた方が賢明と言えそうです。
マルタの就労ビザの申請について
就労ビザに該当する労働ビザ(労働許可証)の申請に、必要な書類は以下の通りです。
- 申請書と5cm×5cmサイズの写真
- パスポート原本
が必要となります。いずれも英語で準備するのが、
- 雇用契約書
- 現地の住居証明書(賃貸契約書)
- 最終学歴証明書
- 経歴書
- 滞在中の必要経費が保証されていることを示す証明書
になります。
最終学歴証明書に関しては、日本サイドで日本語しか用意してくれない学校もあるので、その場合は英語翻訳のものを添付する形になります。解りにくい場合は、受け入れ先の企業の総務や人事のスタッフにフォローして貰いましょう。
マルタの就労ビザの申請の難易度
マルタの就労ビザの申請の難易度が高いのか低いのか、聞いたことがありません。実際に現地での仕事探しが大変だと聞いたことがありますので、日本にいるとき、或いはマルタに英語留学している時に予め見つけておいた方が良さそうです。
現地の生活で気を付けておきたい点と言えば、運転が荒いこともあって、道を歩く際に車の往来に注意が必要です。治安はヨーロッパ有数にいい国ですが、繁華街のセントジュリアンと低所得者が多く暮らすエリアは用心してください。
マルタの就労ビザの申請に必要な語学力
マルタの就労ビザの申請に必要な語学力の基準は定められていませんが、英語は必要不可欠です。一般的に現地で働く場合には、IELTS Generalのoverall 5.0~6.0は必要と言われていますので、以下対比をご説明致します。5.0のレベルはニアイコールTOEICスコア換算で550~600で、英検では2級の実力になるので、決して到達が不可能なレベルではありません。
マルタの公用語はマルタ語と英語ですが、イタリア語とフランス語を話す人が少なくありません。英語に加え、そのほかのヨーロッパの言語が出来れば、就職が有利になると言えそうです。
マルタの就職事情と求人について
外務省のホームページによると、マルタの在留邦人数は167名、日系進出企業はほとんどありません。スタートアップの会社か個人商店レベルのお店があるぐらいですが、地元で評判の日本人経営の美容室や寿司店があります。
マルタには、日本人学校がありませんが、インターナショナル・スクールがあります。また、公用語が英語なので、公立の小中学校でも問題ないと言えそうです。ここでは、マルタの就職事情と求人について、ご紹介致します。
日本におけるマルタ系企業
2017(平成29)年に、マルタ産業界が中心となって、マルタ商工会議所が設立されました。同年7月にはマルタ共和国首相率いるマルタ企業36社が来日し、日本からはジェトロ(日本貿易振興機構)後援の下、ビジネスフォーラムが東京都千代田区で開催されました。現状では、まだ日本におけるマルタ系企業はほとんどありませんが、今後増えると予測されます。
株式会社ミトトレ
株式会社ミトトレは、マルタ移住と会社設立のコンサルタント業を手掛ける会社です。マルタ日本商工会議所の理事メンバーであり、オフィスがあるポルトマソは、高級住宅街に位置しています。女性の経営者で、現地のマルタ人スタッフ以外に、現在7名の日本人が働いています。
マルタ観光局日本事務所
マルタ観光局は、日本で例えるならば日本政府観光局(JNTO)のようなものです。日本事務所が各線の電車が乗り入れる、新橋駅前の直ぐ近くに位置する新橋駅前ビル1号館の中にあります。マルタ観光局の日本語のホームページが開設されていて、観光スポットだけでなく留学エージェントの紹介やアグリツーリズム等も紹介されています。内容は、下記URLをご参照ください。
マルタ留学ドットコム
数ある留学エージェントの中から5つの学校でマルタ留学を経験した女性スタッフが現地のアドバイスをする、マルタ留学ドットコムをご紹介致します。マルタ系企業ではありませんが、いろんな学校で留学したと言うことは、現地の地の利を得ていることもあり、多面的な情報を持っていると言えそうです。
場所は、神奈川県相模原市南区上鶴間にあり、マルタ留学専門の説明会をほぼ毎週開催しています。また、大手の旅行会社H.I.S.と業務提携を行っているので安心です。
マルタの現地採用
マルタは、日本人が多く暮らす世界の主要都市ではなく、東京都23区の半分ぐらいの国土の島国です。言い換えると、現地に転職エージェントがありませんが、ラテン系文化で土地柄人脈を作りやすいと言えます。広告が必要ないと言われるほど、口コミ社会なので、なるべく多くそれも質のいい情報を取り入れましょう。
日本食レストラン
マルタ政府観光局のFACEBOOKで、日本食レストランのスタッフを募集の案内を出していたことがあります。少し前の求人になり、世界各地で活躍する数多くの寿司職人を輩出している東京すしアカデミー絡みの案件のようです。
また、マルタで鉄板焼きシェフ募集していて、現在有効かどうかは解りませんが、見逃せません。海外就職初チャレンジも歓迎で、採用担当者は日本語が話せる上に、何より社宅付きなのがうれしいです。募集内容は、以下のURLをご参照ください。
旅行会社
Japan to Malta Tourismと言う、マルタ国内において、最初の日本人経営による旅行会社があります。各種旅行を取り扱っているだけでなく、海外企業進出支援や視察に加え、ビザ取得や移住コンサルティング業務も行っています。
また、日本人スタッフが在籍している旅行会社がOSWALD ARRIGO LIMITEDやglobalair travel & tourism-Malta、 SIT Special Interest Travelになります。上記の旅行会社同様、現在日本人スタッフが在籍していないものの日本人観光客を近い将来、受入れたい会社にコンタクトを取ってみるのもいいかもしれません。マルタ英語留学の際には、そんなニナリッチな部分の情報を集めてみると、面白そうです。
ホテル関連
タックス・ヘイヴンとして多くの企業・資金を呼び込んでいるマルタですが、国の基幹産業の一つとして挙げられるのが観光業です。ウェスティンホテル&リゾートやヒルトン、インターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツをはじめ、多くの外資系ホテルが進出しています。英語が堪能でホテル勤務経験がある、或いはスイスやアメリカのホテル専門学校卒業だとマルタのホテルで働くことが出来るチャンスがあるかもしれません。
ホテル勤務未経験で今から本格的に英語学習をはじめる場合は、マルタ・スタディー&ワーク制度をお見逃しなく。先ず条件として、マルタで90日留学する人が対象となります。学生ビザを取得した学生は、週15時間以上の英語の授業を受けながら、マックス週20時間までの就労、つまりアルバイトが認められています。留学時にアルバイトをしながら現地での仕事探しをするのも一つの選択肢と言えます。
マルタの駐在員求人
タックス・ヘイヴンの国として知られるマルタは金融業も近年盛んで、規制も緩いこともあって、仮想通貨企業が進出しています。日本からは、SEKAI INC.がマルタ国内において、2018(平成30)年に仮想通貨関連業種の海外法人を設立しています。ブロックチェーンと呼ばれる分散型ネットワークを含む先端テクノロジー産業の育成にもマルタは、現在力をいれています。総体的にみてどの職種でも日系企業の進出はほとんどないので、ここでは欧米系企業についてご紹介致します。
自動車メーカー
マルタに進出している自動車メーカーは、日本でもお馴染みのドイツブランドのメルセデスベンツとBMWです。日本の東京都千代田区丸の内にBMWジャパンのオフィスがありますが、マルタにあるBMW Motorrad Maltaとは、法人格が異なります。マルタで直接働くと現地採用になり、BMW本社採用だと駐在員求人になります。
ここでは、下記の業種でも同じことが言えますので、説明のカテゴリー的には、「マルタの駐在員求人」と「マルタの現地採用」の両方が含まれると考えてください。
IT・通信関連
マルタには、情報通信業やソフトウェアの開発・販売で世界的に有名なマイクロソフトが進出しています。一方で、同じく世界的に広く知られているファーウェイも現地に拠点を構えています。小さい島国のマルタに、アメリカと中国と言った世界1、2位の経済大国のIT関連の顔とも言える企業が同時に進出していると言うのは、実に懐が深い国だと言えそうです。
IT関連の多国籍企業だけあって、自身のスキルアップに間違いなく繋がるでしょう。世界で第3位のソフトウェア会社であるオラクル、世界最大の多国籍携帯電話事業会社のボーダフォン・グループもマルタに進出しています。
銀行
80カ国を越える国・地域に進出している世界最大級のメガバンクであるHSBCが、マルタにもあります。HSBCホールディングスは、香港発祥の企業で、ロンドンにヘッドオフィスを置いています。世界各地にHSBCの現地法人があるので、世界を跨ぐジョブホップを考えてみるのもいいかもしれません。
マルタで働くには?就職の進め方について
それでは、マルタで働くにはどのような情報を集めて、どのようにして準備を進めていけば良いのでしょうか?
直接現地で自分自身で働き口を見つけることも可能ですが、マルタである程度、長期的に働こうと考えている場合は、雇用主を見つけて、まずはビザの申請をしなければなりません。マルタで長期的に働く場合は、マルタに支店がある日系企業に応募する方法が、もっともメリットが多く、ビザ申請に関してもスムーズに進むのではないでしょうか。
マルタ系企業の求人は、一般公開されている企業は非常に少なく、自分にあった職種を見つけることが難しい状況ですが、海外勤務に関しては非公開案件も多く存在しています。この非公開案件を見つけることで、自分にあった企業を紹介してもらうことが可能です。
非公開求人の情報を集める
海外就職を進めていく中で、よい求人を見つけるには、「転職エージェントから非公開求人の案件をオファーを集める」ことが一番良い方法になります。
転職エージェントでは、一般的な転職サイトでは見つからないような条件の良い求人を、エージェントが集めてきてくれて、優先的に紹介してくれることが最大のメリットです。
転職エージェントに登録することから採用されるには一切費用が発生しないので、外資系企業や海外就職に成功された方の例としては、「外資系や海外勤務に強い大手転職エージェント」に登録する方が、圧倒的に多いのが現状です。採用した企業から手数料をもらうため転職エージェントも、かなり親身になってサポートしてくれます。
外資系企業や海外就職に強い転職エージェントとして、求人件数が圧倒的に多いのは、20代・30代の転職・グローバル&海外就職に強い「ランスタッド」 、国内最大手の「リクルートエージェント」 になるので、この2社は必ず押さえておきましょう。
現地密着型の求人情報では、マルタの日系企業では、どのような仕事があるのか、また給料の相場などをチェックしても良いでしょう。
最後に
マルタは小型犬のマルチーズの発祥の地であり、『岩合光昭の世界ネコ歩き』でもマルタが、紹介されました。マルタは5~10月までが海水浴シーズンで、一年を通じて温暖なので、人間だけでなく動物達も明るいです。
観光業や貿易、金融業が盛んで、今後少しずつ日系企業が進出することを期待されています。シチリア島の南に位置することで、風貌や食文化もイタリアと似ています。舌音痴ではなく味が肥えていることもあってか、マルタの日本食レストランで出される和食は、世界屈指のレベルと言う声も少なくありません。
外資系企業、海外就職、グローバル企業に強い転職エージェント
「外資系企業」「海外勤務がある企業」へ転職したい方の中には、どのようなステップで応募すればいいのか悩まれる方も多いと思います。直接、会社のオフィシャルサイトで採用情報を記載されている企業もたくさんありますが、外資系企業や海外勤務のあるグローバル企業へ転職される方の大半は、「転職エージェント」を利用して転職される方がほとんどです。外資系企業・海外勤務のある企業へ転職する際には、それに特化した転職エージェントがあります。
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上記のエージェントは外資系・海外就職・グローバル案件の転職案件に強く、サポートもしっかりあるので、今後、「外資系企業」を目指す方は、登録しておさえておきたい転職エージェントになります。できる限り、1社に限定してしまわずに、2〜3社に登録をしてセカンドオピニオンを持たれることをおすすめいたします。
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