国土が日本の小豆島と同じぐらいで、世界で6番目に小さな国であるリヒテンシュタインは、世界的にも有名な国です。国民一人あたりのGDPが165,000USドルを超え、日本の約4倍です。
タックス・ヘイヴンと言われる租税回避地としても知られ、約3万8千の人口よりも法人企業数が多いと言われています。主要な産業は精密機械に牧畜と医療で、観光や国際金融も活発で、切手発行でもよく知られています。ここでは、そんなリヒテンシュタインで働くにあたって、知っておくと助かる就職ビザや就職事情と求人について、以下ご説明致します。
- 「エンワールド・ジャパン」(国内の外資系・グローバル案件多数)
- 「ランスタッド」(非公開求人も多数)
- 「リクルートエージェント」 (未経験OK・非公開案件多数)
リヒテンシュタインで働くには?リヒテンシュタインの就労ビザについて
日本とリヒテンシュタインとの二国間には,スイスに準じた短期滞在の査証免除取極が締結されています。観光等を目的とした90日以内の滞在については,有効な日本国籍のパスポートを持っていれば、査証の取得は不要です。また、リヒテンシュタインで働くには、就労ビザと滞在許可証が必要となります。詳細は、以下簡単にまとめてみました。
リヒテンシュタインの就労ビザの種類や期間について
リヒテンシュタインで働くにあたって必要なものは、就労ビザと滞在許可証です。生活環境が良いことで家族と暮らしたいと思ってもリヒテンシュタインは、きわめて厳しい移民規制を敷いています。リヒテンシュタインの就労ビザの申請の難易度について後ほどご説明致しますが、多くの外国人はスイスやオーストリアに住んで、国境を越えて毎日通勤しているのが現状です。
就労ビザと入国許可の確約書
就労ビザ所得の前に90日を超えて滞在する場合や就労等を目的として滞在する場合、リヒテンシュタイン入国許可の確約書を取得する必要があります。日本出国前に、事前にリヒテンシュタイン国内の雇用主を通じて取得してください。入国後、改めてリヒテンシュタインで目的に応じた滞在許可証を取得しなければなりません。
配偶者ビザ
現地で働く日本人が少ない中で見かけられるのは、配偶者ビザに該当するリヒテンシュタインの人と結婚している滞在許可証を取得している人です。必要な書類の詳細に関しては、リヒテンシュタインの領事業務を代行している在スイス日本国大使館にお問い合わせください。
リヒテンシュタインの就労ビザの申請について
リヒテンシュタインで働くには、はじめに就業先が確保された入国許可の確約書を日本出発前に取得することとなります。2番目に入国後滞在許可証を取得し、就労ビザを申請すると言った3つのツールを経ることになります。
在スイス日本国大使館がリヒテンシュタインの出入国等の公務を兼任していることもあって、短期滞在においてはスイスに準じた取り決めが行われています。就労ビザに関してもスイスがベースになると思われますが、特例はほとんど見かけられません。35歳未満を対象としたヤング・プロフェッショナルズ・プログラムは、リヒテンシュタインでは、実施されていません。
その替わり給与ベースが労働団体の職種によってのガイドラインがあるので、日本よりもかなりいい給料を貰うケースも少なくありません。
リヒテンシュタインの就労ビザの申請の難易度
リヒテンシュタインの就労ビザの申請の難易度は、世界的に見てもハードルが高いと言われています。労働ビザどころか市民権を取得することさえ、難しいと言われています。
一般的で日本人で就労ビザを取得している人は、日系企業の駐在員や和食の調理人と現地の方と結婚された方になります。特別な技術を持っている、或いは日本人にしか出来ない職業と結婚になります。
リヒテンシュタインの就労ビザの申請に必要な語学力
リヒテンシュタインの公用語は、標準ドイツ語になります。就労ビザの申請に必要な語学力の定めがあると、リヒテンシュタインでは聞いたことがありません。就労ビザをゲット出来たとしても市民権の取得が困難なので、近郊のドイツにスイスやオーストリア、イタリアの自治体で暮らすことになりそうです。
スイスのドイツ寄りの国境ではドイツ語が通じ、イタリアでも若干似た傾向もありますが、あくまでイタリア語が生活上必要です。一番大きな外国の街はスイスのチューリッヒになりますが、それでも50キロほど離れているので、長距離通勤に慣れている人だと大丈夫と言えそうです。
リヒテンシュタインの住民構成は86%がゲルマン系のドイツ・アレマン人で、14%がイタリア人とトルコ人です。いずれも日本人との相性がいい国民なので、国内外の住居や通勤形態に関する情報を、なるべく多く仕入れてみましょう。
リヒテンシュタインの就職事情と求人について
外務省の調べによると、リヒテンシュタインの在留邦人数は14名となっています。日系企業進出数の数字は明らかにされていませんが、何せタックス・ヘイヴンの国なので、納得出来ます。就業者あたりの国民取得は194,290スイス・フランですが、経営者の数字が大きく反映されていると言っても良さそうです。
2019(令和元)年10月4日のレートで、1スイス・フランが日本円換算にして約108円なので、数字的には年収2千万円を超えることになります。経営者を除く一般的な従業員の年収が1千万円以上と言われているので、とても魅力的です。
日本におけるリヒテンシュタイン系企業
日本におけるリヒテンシュタイン系企業は、ほとんどないと思われましたが、世界各地に多国籍企業を展開する企業が幾つかあります。リヒテンシュタインの国民の8割以上を占めるのがゲルマン系のドイツ・アレマン人なので、ものづくり日本との共通点があるのは、考えてみると不思議ではありません。
LGTリヒテンシュタイン銀行
LGTリヒテンシュタイン銀行は、リヒテンシュタインに本拠を置くプライベートバンクグループであり、経営母体はリヒテンシュタイン侯爵家です。日本プライベートバンク協会に含まれ、資産運用サービスに加え節税に資金調達やコンシェルジュサービス等幅広いサービスを提供しています。日本語によるお問い合わせフォームがあるので、資産運用を考えている人は、連絡を取ってみるのもいいかもしれません。
エリコンバルザース
エリコンバルザースは、リヒテンシュタイン公国バルザースにヘッドオフィスを構える、薄膜コーティング装置の製造とコーティング受託加工行っている企業です。コーティングの受託加工を行う工場を世界32カ国で80箇所以上に展開していて、同分野における世界市場のシェアは1位です。
日本では1987(昭和62)年に本社と工場を神奈川県の平塚市に設立しました。現地は、自治医大のキャンパスが置かれている栃木県下野市に静岡県菊川市や愛知県知立市、兵庫県三木市に工場があります。
ヒルティ(Hilti Corporation )
ヒルティは、リヒテンシュタイン公国のシャーン市に本社を構える、建設用の工具・材料を製造・販売する会社です。世界120ヶ国以上に拠点を置き、ヨーロッパを代表する多国籍企業の1つであり、従業員数は2万人を超えます。
日本現地法人の日本ヒルティ株式会社は、1968(昭和43)年にHilti Corporationと伊藤萬株式会社との合弁企業として設立されました。1973(昭和48)年に社名を日本ヒルティ株式会社と変更、1992(平成4)年にHilti Corporation 100%出資の子会社となっています。
リヒテンシュタインの現地採用
リヒテンシュタインの通貨はスイスと同じくスイス・フランが使われていて、国民の平均年収は1千万円を超えると言われています。現在の日本人の平均年収が420万円なので、2倍以上と言うことになりますので、給与面で恵まれているのが一目瞭然です。ここでは、リヒテンシュタインの現地採用についてご紹介致します。
寿司職人
東京すしアカデミーの2カ月コースを卒業した人が、リヒテンシュタインで寿司職人として活躍をしています。年収が750万円と言うので、かなりの高給と言って良さそうです。日本のホテルの料理長で地方だと片手、つまり50万円を出してくれることは稀です。ボーナスも寸志ぐらいから年2カ月分程度なので、年収750万円には届きません。
ただ、老舗の旅館等で、支配人と同格かそれ以上の役職の料理長になると、月65万円ぐらいを貰っているケースもあります。将来性を感じて東京すしアカデミーを卒業すると、専門職を証明するために調理師免許の資格を取得する人も少なくないようです。内陸国で肉食文化のリヒテンシュタインの寿司職人の仕事は、日本とは環境が異なりますが、その中で工夫してやっていく楽しさもあるでしょう。
ホテルマン
スイスのホテル専門学校では、Food&Beverage(飲食サービス)や客室部門、ホテル経営等について実戦型式を交えながら学習します。ヨーロッパ各国から世界的に通じるホテルマンを目指している人たちと一緒に学ぶので、意識が必然的に高くなります。
卒業生の多くが、欧州各地のホテルに勤務しますが、狙い目は日本人旅行者が多い主要都市です。何年か経験を積みながらリヒテンシュタインのホテルの情報を仕入れ、就職に結び付けるのも一つの選択肢と言えそうです。また、ホテル専門学校在学中の休みの期間に、リヒテンシュタインへ下見に行ってみるのも悪くありません。
リヒテンシュタインの駐在員求人
タックス・ヘイヴンで知られるリヒテンシュタインだけあって、現地に進出している日系企業を把握するのは、簡単なことではありません。そこで、リヒテンシュタインで働くのに最も効果的なのが、転職エージェントの活用です。
非公開求人もありそうなので、転職エージェントのキャリアアドバイザーの人たちと上手に連携を図りながらリヒテンシュタインの転職を考えてみましょう。狙い目は、日系企業と言うよりも外資系やリヒテンシュタインにヘッドオフィスを構える企業です。
会計監査法人
KPMGは、オランダが本部の世界154か国に拠点を構えるグローバルネットワークで、200,000名のスタッフを抱えるプロフェッショナル・サービスファームです。デトロイトトウシュトーマツ等と並んで世界4大会計事務所の一つに数えられ、「世界で最も魅力的な企業」ランキングで3年連続2位になったことがあります。国際会計事務所としてはじめて日本進出を果たし、リヒテンシュタインにも事務所を構えています。
タックス・ヘイヴンの国だけあってリヒテンシュタインの強みとされるのが税務サービスや法務サービスをはじめとした会計監査です。経理や会計関連だけではなく、IT関連での求人がKPMG以外でも求人が出ている事があるかもしれません。
エンジニア
日本に拠点を構えるエリコンバルザースやヒルティ(Hilti Corporation )と言ったリヒテンシュタイン系企業を狙ってみるのも一つの方法です。本社がリヒテンシュタインにあり管理部門や営業職もありますが、それ以上に現地が欲しがるのは、日本のエンジニアと言えそうです。上記の会計監査法人と同じく駐在員採用と言うよりも外資系企業での採用になりますが、何せ平均年収の高いリヒテンシュタインでの勤務となれば、収入面は安心です。
リヒテンシュタインで働くには?就職の進め方について
それでは、リヒテンシュタインで働くにはどのような情報を集めて、どのようにして準備を進めていけば良いのでしょうか?
直接現地で自分自身で働き口を見つけることも可能ですが、リヒテンシュタインである程度、長期的に働こうと考えている場合は、雇用主を見つけて、まずはビザの申請をしなければなりません。リヒテンシュタインで長期的に働く場合は、リヒテンシュタインに支店がある日系企業に応募する方法が、もっともメリットが多く、ビザ申請に関してもスムーズに進むのではないでしょうか。
リヒテンシュタイン系企業の求人は、一般公開されている企業は非常に少なく、自分にあった職種を見つけることが難しい状況ですが、海外勤務に関しては非公開案件も多く存在しています。この非公開案件を見つけることで、自分にあった企業を紹介してもらうことが可能です。
非公開求人の情報を集める
海外就職を進めていく中で、よい求人を見つけるには、「転職エージェントから非公開求人の案件をオファーを集める」ことが一番良い方法になります。
転職エージェントでは、一般的な転職サイトでは見つからないような条件の良い求人を、エージェントが集めてきてくれて、優先的に紹介してくれることが最大のメリットです。
転職エージェントに登録することから採用されるには一切費用が発生しないので、外資系企業や海外就職に成功された方の例としては、「外資系や海外勤務に強い大手転職エージェント」に登録する方が、圧倒的に多いのが現状です。採用した企業から手数料をもらうため転職エージェントも、かなり親身になってサポートしてくれます。
外資系企業や海外就職に強い転職エージェントとして、求人件数が圧倒的に多いのは、20代・30代の転職・グローバル&海外就職に強い「ランスタッド」 、国内最大手の「リクルートエージェント」 になるので、この2社は必ず押さえておきましょう。
現地密着型の求人情報では、リヒテンシュタインの日系企業では、どのような仕事があるのか、また給料の相場などをチェックしても良いでしょう。
最後に
ヨーロッパの中でも治安がいい国として知られるのがリヒテンシュタインですが、市内を走るミニトレインと言われる、列車の形をしたミニバスがおすすめです。中心部にあるバス停から車道に出て、ゆっくりとしたスピード感覚で周遊し、半時間後に出発地に戻って来ます。
国の収入源の1割を占めると言われる切手は、世界で最も美しいと言われ、町中のいろんなところで買う事が出来ます。また、ワインの産地としても知られ、輸出されていないこともあり、現地でしか購入出来ません。リヒテンシュタインでしか経験出来ないことも幾つもあり、生活も楽しみな国の一つとも言えます。
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