物価が東南アジア並に安く、いろんな文化が混ざり合ったセルビアは、かつてユーゴスラビアに属していました。ザグレブやドゥブロブニクと言った人気の観光都市を抱える、同じ旧ユーゴスラビア諸国のクロアチアと比較すると、存在は少々薄めです。
それでも実直な国民性と食事も日本人の口に合うものが少なくないと言われ、今後ロングステイや日本人の海外就職で、人気の国になるポテンシャルを秘めています。そこで、そんなセルビアで働くにあたって、知っておくと役に立つ就労ビザや就職事情と求人等について、以下ご説明致します。
- 「エンワールド・ジャパン」(国内の外資系・グローバル案件多数)
- 「ランスタッド」(非公開求人も多数)
- 「リクルートエージェント」 (未経験OK・非公開案件多数)
セルビアで働くには?セルビアの就労ビザについて
セルビアに入国する際に有効な日本国籍のパスポートを擁し、観光・商談・会議出席等90日以内の滞在であれば、ビザは要りません。セルビアに中長期滞在の場合には、就労ビザ・ビジネスビザ・留学ビザ・配偶者ビザと言った、目的に合わせたビザを取得する必要があります。
セルビアの就労ビザの種類や期間について
ビザなしでセルビアに入国し、最初に取得するのが一時滞在ビザになります。一時滞在ビザは大きく分けて、就労ビザ・ビジネスビザ・留学ビザ・配偶者ビザの4つになります。いずれも滞在有効期間は1年ですが、更新可能となっています。ここでは、主に就労ビザとビジネスビザ、配偶者ビザについて、ご紹介致します。
就労ビザ
海外駐在員や現地採用だけでなく、ジャーナリストやスポーツ選手を含む、幅広い職種に対応しているのがセルビアの就労ビザです。民間企業の場合は、職場からの在職証明書と雇用契約書を就労ビザ取得の際に、提出することになります。
ジャーナリストは、セルビア文化省からの認定証、スポーツ選手だと登録団体に所属していることやスポーツ連盟における証明書等が必要です。いわば専門分野であれば、それを証明出来る組織が発行した証明書を用意することになります。
ビジネスビザ
セルビアで起業した人に適しているのが、ビジネスビザです。先ずは会社を設立して、その後ビジネスビザを取得すると言った、一連の流れになります。ビジネスビザの申請に必要な書類では、会社の登記書類と会社名義の銀行口座の取引履歴が挙げられますが、エージェント等を利用するのも一つの選択肢と考えて良さそうです。
配偶者ビザ
セルビアに市民権を持つ人と結婚し、配偶者ビザを申請する場合は、6ヶ月以内に発行された婚姻証明書とID等婚姻相手の証明書が必要となります。事実婚の場合でも配偶者ビザが取得出来、必要な書類は2人の独身証明書・事実婚の手続きをした時の2人の立会人による証明書等です。詳細につきましては、東京都港区高輪にあるセルビア共和国大使館に、尋ねてみてください。
セルビアの就労ビザの申請について
セルビアでは、どのビザの種類に関係なく申請の際に必要となる書類は、以下の通りです。
- セルビア出国予定日から残存有効期間90日以上あるパスポート
- 滞在登録証
- カラーの証明写真
が、まず必要です。次ぎに
- 申請書類
- 申請費用の支払証明書
が必要とされますが、就業先の総務や人事のスタッフが、たいていフォローしてくれるでしょう。
セルビアで長中期暮らすとなると、現地で銀行口座の開設をすることになります。その際に、銀行で発行してもらえる残高証明書が、就労ビザをはじめ各種ビザ申請で必要となってきます。そのほか、就業先からの紹介があると思いますが、現地の保険会社の健康保険の加入証明書を上記の種類と合わせて、提出することになります。
セルビアの就労ビザの申請の難易度
セルビアの就労ビザの申請の難易度が高いと言う話しを、今まで間接的にも直接的にも聞いたことがありません。上記の就労ビザ・ビジネスビザ・留学ビザ・配偶者ビザと言った、一時滞在ビザで、5年以上の連続した期間を滞在していれば、永住ビザを取得出来ます。
なお、セルビアに市民権を持っている人と結婚した場合は、さらに恩恵を受けます。その際には、一時滞在ビザで3年以上セルビアに居住していれば、永住ビザの取得が可能となります。
セルビアの就労ビザの申請に必要な語学力
セルビアの就労ビザの申請に語学力は求められませんが、一定のレベルに達しておくことをおすすめします。非英語圏の英語力ランキングでセルビアは世界第17位なので、比較的英語が通じやすいです。
現地で働くには英語かセルビア語が必要となり、どちらの言語でどれぐらいのレベルが必要なのかは、就業先や転職エージェントのスタッフに尋ねてみてください。
セルビアの就職事情と求人について
外務省のホームページによると、セルビアの在留邦人数は、159名とされています。セルビア進出の日系企業は、パナソニックをはじめ7社が現地に進出しています。格安オンライン英会話教室の講師で、フィリピン人が多いと言う印象が強いですが、同様なのがセルビア人です。セルビア人の収入は、ヨーロッパの中では特に安く、平均月収350ユーロと言われています。ここでは、そんなセルビアの就職事情と求人について、ご説明致します。
日本におけるセルビア系企業
首都ベオグラード市内では、日本製のバスが走り、親日家が多いのがセルビアです。セルビアの一人あたりのGDPは7,243USドルなので、東南アジアのタイと同じぐらいです。ただ、タイのように印僑や潮州華僑のような富裕層がセルビアには多くないので、日本に進出しているセルビア系企業は、ほとんど見かけません。
セルビア協会
会員数300名を超えるセルビア協会がありますが、2005(平成17)年に、「日本・セルビア・モンテネグロ交流協会」として設立されました。衆議院議員や元駐セルビア共和国大使、大学教授が主なメンバーとなっています。日本とセルビア二国間の架け橋となり、両国で定期的に講演会やチャリティーコンサート等を開催しています。
格安オンライン英会話レッスン
格安オンライン英会話レッスンで、近年フィリピン人英語教師に肉薄する勢いなのが、セルビア人講師です。失業率が高く、家具販売大手イケアがセルビアに進出した際、求人250人に対して、1万8千人の応募があったとのことです。非英語圏の英語力ランキングでは、マレーシアや香港より上の世界第17位なのが、セルビアです。
セルビアの英語講師の発音は、東南アジアの人たちが話す英語よりも、最初は聞き取り難いと感じることがあるかもしれません。セルビア人の発音はWがVに変化すると言った癖はあるものの慣れると、欧米のネイテイブスピーカーだけでなく、ドイツや北欧の人たちが話す英語に対応出来そうなイメージです。セルビア系企業ではありませんが、フィリピン同様セルビア人講師の格安オンライン英会話レッスンはおすすめです。
ネイティブキャンプでは、セルビアのインターンを募集しています。まずは無料期間中にセルビア人講師の英会話レッスンを受けてセルビアの情報収集などをしてみても良いでしょう。 また、ネイティブキャンプには日本人講師もいますが、最初は生徒として、後に講師になっている方もおられます。セルビアのような生活コストのかからない国で、自宅で英語講師として働くチャンスもあります。
セルビア料理
セルビア人で最も日本で有名なのが、今まで何度もテニス世界ランキング1位に輝いたことのあるノバク・ジョコビッチ選手で、テレビで見かけたことがある人も少なくないでしょう。そんなセルビアですが、日本国内でセルビア料理のお店を見たことが、ほとんどありません。
そんな中で、東銀座のイタリアン・フレンチレストラン「トレオンエレナ銀座」が、コースメニューとして、セルビア料理を提供しているとのことです。日本人の口と相性が悪くないと言われているだけあって、機会があれば、食べてみるのもいいかもしれません。
セルビアの現地採用
約140万が暮らす首都ベオグラードの公共交通機関は、都心郊外合わせて400路線以上の路線バス、12路線の路面電車と8路線のトロリーバスが配備されています。セルビアの通貨のセルビア・ディナール(RSD)は、2019(令和元)年11月現在のレートで、1RSD1.02円です。IRSD約1日本円なので、レートの計算も簡単と言えます。
アパートメントの家賃の相場は、45平米の部屋で月25,000~30,000RSDです。ほかのヨーロッパ諸国と比較するとかなり格安なので安心です。ここでは、そんなセルビアの現地採用について、ご紹介致します。
JICA(独立行政法人国際協力機構)
JICAのセルビアでの今までの実績では、保健医療・資源エネルギー管理・民間セクター開発・都市地域開発・インフラ整備等が挙げられます。現在のところ日系企業進出数が7社なので、JICAからの派遣と言うのもセルビアで働くのに、現実的な選択と言えそうです。
ジャイカでは、青年海外協力隊やシニア海外協力隊の募集を定期的に行っているので、セルビア案件の事業の派遣にチャレンジしてみるのも悪くありません。
日本語教師
日本語教師の求人サイトを見ての応募も勿論ありですが、待遇面を考えるとジャイカからの派遣だと安心です。ベオグラードの語学高等専門学校で日本語を教えている日本人女性がいますが、セルビアの人たちは、アニメ等日本の文化に興味を持っている人が少なくないようです。
セルビアの駐在員求人
セルビアには日本人学校がありませんが、外務省が紹介しているブルックヒル・インターナショナルスクールがあります。2012(平成24)年に設立され、約15の国籍の140名の子女が通っています。イギリス式のインターナショナルスクールであり、英国出身者の教師が教えています。授業は1クラス約15名、効率が良いと言えそうです。ここでは、そんなセルビアの駐在求人について、ご紹介致します。
パナソニック
パナソニックは、2011(平成23)年に、首都ベオグラード近郊に製造工場を建設しました。照明器具用の省エネ電子機器の製造であり、省エネ化が加速化する欧州市場での照明デバイス事業を強化しています。
日本たばこインターナショナル
セルビア進出の日系企業の草分け的存在なのが、日本たばこインターナショナルです。2006(平成18)年にセルビア最大のタバコ工場を買収し、生産設備に1億ユーロを超える投資を行いました。セルビアの日本企業で現地駐在員として働くには、転職エージェントの活用が効果的です。
そのほか、セルビアには、矢崎総業・ハイレックス・関西ペイント・前川製作所が進出しています。
トーヨータイヤ
トーヨータイヤは、セルビアに新工場を建設し、2022(令和4)1月より生産を開始すると、プレスリリースしました。セルビアは、東南アジア並の賃金水準と質の高い人材が多く、欧州の中でも特に魅力あるビジネス環境が整って来ています。日本とセルビアの二国間関係強化といった進展も確実に見られ、今後日系企業の進出が増えると予測されています。
セルビアで働くには?就職の進め方について
それでは、セルビアで働くにはどのような情報を集めて、どのようにして準備を進めていけば良いのでしょうか?
直接現地で自分自身で働き口を見つけることも可能ですが、セルビアである程度、長期的に働こうと考えている場合は、雇用主を見つけて、まずはビザの申請をしなければなりません。セルビアで長期的に働く場合は、セルビアに支店がある日系企業に応募する方法が、もっともメリットが多く、ビザ申請に関してもスムーズに進むのではないでしょうか。
セルビア系企業の求人は、一般公開されている企業は非常に少なく、自分にあった職種を見つけることが難しい状況ですが、海外勤務に関しては非公開案件も多く存在しています。この非公開案件を見つけることで、自分にあった企業を紹介してもらうことが可能です。
非公開求人の情報を集める
海外就職を進めていく中で、よい求人を見つけるには、「転職エージェントから非公開求人の案件をオファーを集める」ことが一番良い方法になります。
転職エージェントでは、一般的な転職サイトでは見つからないような条件の良い求人を、エージェントが集めてきてくれて、優先的に紹介してくれることが最大のメリットです。
転職エージェントに登録することから採用されるには一切費用が発生しないので、外資系企業や海外就職に成功された方の例としては、「外資系や海外勤務に強い大手転職エージェント」に登録する方が、圧倒的に多いのが現状です。採用した企業から手数料をもらうため転職エージェントも、かなり親身になってサポートしてくれます。
外資系企業や海外就職に強い転職エージェントとして、求人件数が圧倒的に多いのは、20代・30代の転職・グローバル&海外就職に強い「ランスタッド」 、国内最大手の「リクルートエージェント」 になるので、この2社は必ず押さえておきましょう。
現地密着型の求人情報では、セルビアの日系企業では、どのような仕事があるのか、また給料の相場などをチェックしても良いでしょう。
最後に
ビザンチン・アールヌーボー・オスマン等のデザインによる豪華な建物群が、セルビアの首都ベオグラードで見かけられます。様々な国に侵略統治された歴史を持つセルビアは、建築物に代表されるように、いろんな文化が融合しています。夕暮れ時のベオグラードのノスタルジックな雰囲気の美しさに、うっとりしてしまいそうです。
そんな魅力的なセルビアで働くには、転職エージェントの活用とジャイカ等の外務省関連機関の求人に応募するのが、最も有効的と言えそうです。
外資系企業、海外就職、グローバル企業に強い転職エージェント
「外資系企業」「海外勤務がある企業」へ転職したい方の中には、どのようなステップで応募すればいいのか悩まれる方も多いと思います。直接、会社のオフィシャルサイトで採用情報を記載されている企業もたくさんありますが、外資系企業や海外勤務のあるグローバル企業へ転職される方の大半は、「転職エージェント」を利用して転職される方がほとんどです。外資系企業・海外勤務のある企業へ転職する際には、それに特化した転職エージェントがあります。
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上記のエージェントは外資系・海外就職・グローバル案件の転職案件に強く、サポートもしっかりあるので、今後、「外資系企業」を目指す方は、登録しておさえておきたい転職エージェントになります。できる限り、1社に限定してしまわずに、2〜3社に登録をしてセカンドオピニオンを持たれることをおすすめいたします。
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