タイでの現地採用の特徴に挙げられるのが、本社採用の海外駐在員と違って、自由度が高く残業が一般的に少ないことです。日本でも勿論アフターファイブの飲みニケーションは残業代が付きませんが、タイではほとんど誘われませんので、気分的にも楽です。上司とのお酒は、ある意味サービス残業かもしれないので、ストレスも半減します。
今回は、タイで現地採用で働いている方のブログ第3弾「タイ現地採用の残業」についてご紹介致します。
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タイの現地採用の残業って?
残業代については正直私が勤務した会社の数社、いずれもなしでしたが、残業そのものの考えがタイではあまりありません。残業代に関してもタイ人には払っても、日本人にはないと言うケース、きっちり払う会社もあっていろいろです。
工場勤務やカスタマーサポートなどは特に勤務時間や休日が明確で、時間外労働とも捉えられる接待の時間帯は、日本同様残業代は支払われないのが普通です。
そこで、残業に関してのローカル系の会社やタイ人の考え方、職種によっての労働時間などについて、まとめてみました。日本とタイの共通点は、外国人や異文化に対しての受け入れが寛容で多様性の国です。表現や態度が曖昧な部分も似ていますが、何よりも時間に対しての考え方が違うようです。
残業についてのタイローカル系の会社の考え方
タイのローカル系の会社では日本人の現地採用の残業代はなしと言うのが、ほとんどと考えて良いでしょう。そもそもタイには残業と言う概念がなく、「何故今日までにやらなくてはいけないのか」と思うのが一般的です。
船積みのシッピングスケジュールでも2週間後の木曜日にタイ人担当者が予約を入れて、日本側のお客様が一日でも早い到着便を希望と言うと、びっくりされます。早く長くではなく、マイペースで時間通りか、むしろ遅めなのがタイです。明日出来ることを今日やる必要がないと思っている人も少ないですが、逆の立場から考えるとどうでしょう。
滅多にないことですがローカル系の会社でどうしても残業が必要な場合に、タイ人スタッフに頼むと、習慣がないので残業代を支払うと言うことになります。言い換えると日本人は残業大国なので、問題ないと考えます。ただ、日本の会社の大きな違いは、忖度による残業の強要を、ローカル系の会社で見かけたことはありません。
時間外は会社のためではなく自分のための時間と考えているのがタイであり、経営者や管理職は部下に残業を求めないところが嬉しいポイントです。
タイのローカル系会社での終業はぴったり時間通り
タイの労働基準法によると1週間の労働時間が48時間で、繁忙期と閑散期が両方存在するサービス業以外は、おおかた守られているようです。ローカル系の会社の終業時間とお昼休みの時間帯を告げるベルの反応が、タイでは凄すぎです。
5時間働くと1時間休憩時間を設けるとタイの労働基準法にあるように、昼休みのはじまりの12時のベルが鳴ると、スタッフは一斉に食事に向かいます。日本のようにこれまでやり遂げてからと言った概念は、ほぼ皆無と言っていいでしょう。
タイ人は昼休みは昼寝!?
夜掛け持ちで仕事やサイドビジネスをやっているタイ人も少なくはなく、若い人たちは夜遊びで使うエネルギー補給のため、昼休みは13時まで全員と言っていいほど寝ます。冷房がこれでもかと効いているタイのオフィスでは居心地が良くて、デスクでスヤスヤ昼寝しているスタッフを見ていると微笑ましくなります。
休み時間の終わりと告げる13時ちょうどに目を覚まし、スイッチが入るまで少しばかりの時間が必要となります。日本の会社から至急と言われる案件でも無理にせっつくような言動は、タブーとされています。
残業すると人に迷惑が掛かるのがタイ!
各フロアにいるメイバンと呼ばれる女中さん達が、忙しくなるのは終業時間の15分ほど前になります。メイバンは各フロアの担当者を尋ねて来た際のお茶出しや掃除に加え、ドアの解錠と施錠も任されています。ローカル会社の重役の人たちに、メイバンが困るので、くれぐれも残業をしないようとのことです。
終業時間が近くなってパソコンで入力していると、鍵の音をチャカチャカ立てているメイバンが、隣で微笑んでいます。会社の先輩も「明日にしろ、ここはタイだぞ!」と声をかけてくれて、今日中に絶対しなくてはいけない日本文化と違って、当初は少し戸惑いを感じたものです。「残業すると人に迷惑が掛かるのがタイ!」と先輩が高笑いをしていましたが、メイバンの顔が浮かび納得しました。
日系の会社も職種にも依るものの残業は基本無しのところが多い
日系の会社は運輸物流だったので、配送のドライバーや手配担当者は、やや遅めの時間帯に仕事が終わることがあります。セールス部門に関しては、ローカル系の会社とほぼ同じで、私の場合ですが残業はなしです。
バンコク界隈で働く友人の意見を集約すると、日系でも残業がないかあってもかなり短めというのが多いようです。日系の会社を専門に回るルートセールスでは、お得意先を回って帰社して退社時間が20時前後と言う友人もいます。各セールスマンには運転手が付く上に、移動時間も結構長いので、実労働時間が少ないということでしょう。
接待はローカル系が月3~7日、日系はさらに少なめでしたが、そんなに日本ほど長く深くお酒に付き合うことはないです。お昼休みの爆睡昼寝モードも全く同じで、身体と脳を休める時間をきっちり取っています。
旅行会社は残業が付きもので特に繁忙期が忙しい
旅行会社は手配と経理部門があり、カウンターセールスは別のビルにありました。現地手配会社なので日本国内の旅行会社やタイのホテルの営業マンの人たちが立ち寄ることもあるので、流石に昼休みにデスクで爆睡している人はいません。また、日本では当たり前のことかもしれませんが、休み時間には普通に掛かってきた電話を取ります。場所がシーロム界隈と言うこともあり、のんびりとした言う感じではないです。
ほかの会社ではほとんどのスタッフが昼寝をしていましたが、旅行会社は目抜き通りに位置することもあって、職場の雰囲気は日本に近いものがあります。残業に関してもいろんなツアーを抱えていて予約の関係で確定や未確定、実際に当日動いている団体旅行もあるので、スタッフ全員が定時で上がると言うわけにいきません。
旅行会社ではコストコントロールなど経理の仕事が主でしたが、手配だけでなく忙しい時には現場に出掛けます。きめ細かいサポートをタイ人に全てまかせるのも心許なく、大口の団体がチェックインした当日か翌日は、夜遅くまで何かあった場合の対処のためにホテルのロビーに待機します。
深夜遅くなれば翌日は定時より2時間ほど遅れて出勤するか、閑散期にまとめて休みを取るケースがあります。8台口のバスの団体のツアーが空港に到着した当日、ホテルで待機しているとランダムにバスが入ってきました。日本の感覚であれば1号車が先頭号車で、次に2号車と3号車が続くのが普通です。先頭号車にツアーのチーフ添乗員が乗っていて、ホテル到着後早速打ち合わせになります。
関西の京都であれば駐車場のスタッフが団体バスの台数の料金が精算しやすいように、逆番走行で8号車が先頭号車で、順に7号車が連なり最後に1号車と言うのは理に叶っています。ばらばらに到着してしまったのはツアーガイドのチーフの指示になるかもしれませんが、日本では言わなくても先頭号車から続く号車のバスが観光地へ行き、ホテルに到着です。
理由は早く仕事を終えたかったとのことで、順番を多くのドライバーが無視したことになります。想定外のことがタイでは起るので、団体ツアーではホテルのチェックインをはじめ現場に行くことも多く、繁忙期は必然的に残業が多くなります。
平日の接待ならともかく休日の場合は!
平日の夜の時間帯の飲食を伴う接待ではタイも日本同様に残業代は付きませんが、休日も全く同じです。日系であれば支社長や直の上司など誰かが気付けば、代休を提案することがあるかもしれません。
ローカル系では笑えるほど全くスルーされましたが、長く働く同じ会社の先輩は、とても割り切っていました。休日に日本からタイに見えても「家の用事があるので」と言い、気心が知れるお客様に関しては、はっきり「日曜は無理」と断っていました。日本に置き換えると解りやすいですが、休日にゴルフなどの接待で出掛ける場合は、よほど重要なお客様になります。
バンコク界隈の観光案内をするのに、私にとても頼みやすいこともあってか、いろんなポジションの人たちを休日も接待しました。同年代か少し年齢の上の人が特に多く、一緒になって楽しんでいたので、問題はありません。逆に日系の会社では現地採用のスタッフが休日に接待することはなく、支社長自らVIPと呼ばれる人たちとゴルフに出掛けていました。
残業代の支払い方は会社によって全く異なる
残業代もきっちり時間制で支払ってくれるところがあるのは、やはり日系の会社になります。中には残業代をしっかり払った上に時間をポイント制度にして、昇給やボーナスに反映させる会社もあります。
管理職は月収のベースが高いので残業代がゼロで、一般的なスタッフには時間換算で支払われる会社もありますが、日本にも同じシステムをとっているところを見かけます。全体的に見て残業は日本よりかなり少なめか全くなし、残業代に関しては若干日本国内の方が払っているところが多いかもしれません。
ワークパミット取得が会社によって違う
残業と言うよりも時間外手当のカテゴリーに含まれるのかどうか微妙なところですが、タイで働くには、ワークパミット取得が義務付けられます。労働許可証であるワークパミット取得の前に、第三国に一旦出国してからノンイミグランビザが必要になります。
私用目的ではなく所要に該当すると考える場合が妥当だと思いますが、出社と休日扱いの二通りのパターンを経験しました。休日扱いであれば勿論勤務日数にカウントされませんが、旅行気分を味わえたと思えば、腹も立ちません。
ノンイミグラントビザはシンガポールなどの第三国での取得となり、日系の会社では現地とタイの往復飛行機の予約をして貰いました。外国生活が慣れていると判断されて、シンガポールの宿は自分で探しました。空港やタイ大使館と宿泊先までの交通費は、緊急を伴う場合はタクシー、それ以外は地下鉄の利用です。先に前払い金を貰って、詳細と支出金額を書いたレポートと一緒に、おつりを渡しました。
ローカル系では会社では数年間新しく外国人を採用していなかったことと、私自身も勘違いをして、ノンイミグラントビザではなくてツーリストビザを取得してしましました。その後労働許可証が取得できましたが、何よりバンコクからマレーシアのペナンまでの往復バスの移動は、しびれました。
イミグラントビザはタイでは通称アドミニと呼ばれる、日本では総務に当たる管理部門のスタッフが、手続きを行なってくれます。その際に最終学歴証明書と直近に勤めていた会社の在職証明書が、必要になる場合があります。
在職証明書はタイでの転職が2度目の場合は、英語による職務経歴書が、証明書となると考えています。実際に2度目以降は提出を求められず、最終学歴証明書のみでした。最終学歴証明書も本来は英語のものが必要とされますが、学校は日本語のみの対応でした。会社が英語のものを用意し、日本語版を添付と言った形で、問題なかったです。
まとめ
日本の労働基準法第34条には休憩時間についての定めがありますが、少しタイとは違うようです。日本の場合は労働時間が6時間~8時間の場合は、休憩時間が45分です。8時間を超える場合は、1時間が必要な休憩時間なので、ちょうどその中間なのが日本の昼休みになるでしょう。
1時間がきっちりかどうか曖昧なので、昼休みに電話が掛かってきた場合はとる人もいる上に、仕事が一段落ついてから昼ご飯に出掛ける場合もあります。タイのように1時間をみっちり休憩して電話を取らずに、昼ご飯を食べた後は自分のデスクに戻って比較的深い睡眠を取るのは、日本と大きく異なります。
日本とタイではどちらが常識で非常識なのか解りませんが、正反対のお昼休み事情になり、残業に関しても考え方自体はだいぶん違うようです。日系の会社もタイの基準に合わせているところが多くなり、仕事の性質上残業が必要な職種以外は、時間外で働くと言うのはあまりないようです。
残業が必然的に生じる会社に関しては、手当が支給されるところもありますが、国全体として明確でないのは日本と同じです。
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