世界中から観光客が集まるヨーロッパの中心地・ドイツ。そこで数年間、ホテルスタッフとして勤務した30代男性にインタビューしました。語学、文化、働き方の違い――すべてを乗り越えた先に見えた景色とは？リアルな声をもとに、海外での挑戦がどのような変化をもたらしたのかをご紹介します。
海外で働くことになったきっかけは何ですか？
もともと日本国内の高級ホテルで働いていましたが、日々の業務の中で「本当に国際的なサービス力が身についているのか」という疑問を感じ始めました。そんなとき、グループ内でドイツ拠点のスタッフを募集していることを知り、自ら志願しました。
もともとヨーロッパ旅行が好きで、ドイツ語にも興味があったため、「ここでチャレンジしないと一生後悔する」と思ったのが決断の理由です。日本では英語が中心でしたが、多国籍なお客様に対応する経験が、グローバルな視点を養う機会になると考えました。
赴任までの準備期間は半年ほどで、語学や文化の違い、就労ビザの取得など、乗り越えるべきハードルは少なくありませんでしたが、「国を越えてサービスを提供する」という夢が原動力になりました。
現地の生活で最も苦労したことは何ですか？
一番大変だったのは、生活インフラの整備や日常会話が想像以上に複雑だったことです。銀行口座の開設、インターネットの契約、ゴミの分別まで、日本とまったくルールが違い、最初の数か月は毎日が小さなトラブルの連続でした。
特に印象的だったのは、「郷に入っては郷に従え」という精神が強く求められる点。たとえば、近隣住民との関係性では、挨拶やマナーに非常に厳格なルールがあり、礼儀正しいつもりでも「空気が読めない」と取られることがあるのです。
また、冬の寒さや日照時間の短さによるメンタルへの影響も大きかったです。日本と比べて暗くて静かな時間が多く、最初は孤独感に襲われました。でもその分、自分と向き合う時間が増え、自立心が強くなったと感じています。
語学力はどの程度必要でしたか？赴任前にどんな準備をしましたか？
語学力に関しては、ドイツ語での日常会話が最低限必要でした。ホテル内では英語でのコミュニケーションがメインでしたが、お客様対応やローカルスタッフとの会話ではドイツ語が使われることも多く、勉強を怠るわけにはいきません。
赴任前は、語学学校に通ってA2（初級〜中級）レベルまで習得し、ドイツの観光用語や接客フレーズを重点的に覚えました。赴任後は現地の会話クラスに参加しながら、日々の業務の中で徐々にスキルを高めました。
語学よりも大事だと感じたのは「伝える姿勢」と「聞き返す勇気」です。完璧な文法で話せなくても、誠実に伝えようとする姿勢は相手に通じますし、わからなければ遠慮なく聞き返すことで、ミスを防ぐことができました。
現地の職場文化や働き方は、日本とどう違いましたか？
ドイツの職場は「自己責任」と「時間の尊重」が徹底されていると感じました。勤務時間のメリハリが非常に明確で、定時を過ぎると誰もが即退社します。その分、勤務時間中の集中力は非常に高く、効率と成果が何よりも重視されます。
また、上下関係がフラットで、どんな立場でも意見が言いやすい環境がありました。日本のように「年功序列」や「察する文化」はなく、自分の考えをしっかり伝える力が問われます。
ただし、その自由度の高さゆえに、「自分で考え、行動する」姿勢が常に求められます。マニュアルに頼らず、自分の判断で動くことが評価される文化に慣れるまでには、時間がかかりました。
結果的には、問題解決力や判断力が格段に高まり、接客の幅も広がったと実感しています。国籍も文化も違うスタッフと連携しながら働くことで、多様性への理解も深まりました。
現地での医療や教育の環境はどうでしたか？
ドイツの医療制度は公的保険が充実しており、安心感がありました。基本的には健康保険に加入していれば診察料が無料または低額で済むため、コスト面では日本よりも優れていると感じました。
ただし、病院の予約が非常に取りにくく、待ち時間も長いという点は課題でした。風邪を引いてもすぐには診てもらえず、「軽い症状は自力で治す」が当たり前の文化です。
教育については、家族帯同の同僚から話を聞く機会がありましたが、幼児教育から大学までの学費が無料（もしくは非常に安価）で、公立の教育機関のレベルも高いとのこと。子育てには非常に優しい国だと感じました。
帰任後、日本でのキャリアや待遇に影響はありましたか？
帰任後は、インバウンド対応を強化する部門に配属され、グローバルチームの立ち上げを任されました。海外での実務経験が買われ、現場とマネジメントの橋渡し役として期待されていることを実感しています。
また、ドイツで身につけた問題解決力や言語対応力が、即戦力として評価され、昇給・昇進にもつながりました。現在は若手スタッフの教育にも関わっており、自分の経験を次の世代に伝えることにやりがいを感じています。
何よりも、「どこでも通用する力が身についた」という自信が、自分の財産になっています。一度海外に出て「自分の力だけで立つ」という経験をすると、その後の人生観が大きく変わると感じました。
まとめ
ドイツでの海外赴任は、文化や言葉の壁を超えて働くという、大きな挑戦の連続でした。しかしその中で得たものは、スキルだけでなく自信、視野、そして人とのつながりの大切さでした。
もし迷っている人がいるなら、「やってみたい」と思ったときが行動のタイミングです。海外での経験は、きっとこれからの人生をより豊かにしてくれるでしょう。
海外企業、外資系企業、日系グローバル企業に強い転職エージェント
「海外勤務がある企業」「外資系企業」「日系グローバル企業」へ転職したい方の中には、どのようなステップで応募すればいいのか悩まれる方も多いと思います。直接、会社のオフィシャルサイトで採用情報を記載されている企業もたくさんありますが、外資系企業や海外勤務のあるグローバル企業へ転職される方の大半は、「転職エージェント」を利用して転職される方がほとんどです。外資系企業・海外勤務のある企業へ転職する際には、それに特化した転職エージェントがあります。
海外就職・グローバル案件・外資系の転職案件に強く、書類選考に必要な英文レジュメや英語面接などのサポートもしっかりあるので、今後、「海外勤務がある企業」「外資系企業」を目指す方は、登録しておさえておきたい転職エージェントになります。２〜３社に登録をしてセカンドオピニオンを持たれることをおすすめいたします。
Web面談可能、20代〜50代の外資系＆グローバル転職のエンワールド
エンワールドは、多国籍企業と国際的な視点を持つグローバルな人材をつなぐ、日本でトップクラスの外資系・グローバル転職の人材紹介会社です。
現在は海外求人の取り扱いはないようですが、国内の有名外資系企業や日系グローバル企業の案件を保有しているので、将来的に海外勤務できる可能性があります。
Web面談も可能で、相談は全て無料。20代〜50代の転職支援を積極的に行なっているので、転職初心者からハイクラス案件を求めている方におすすめです。
20代・30代の転職・グローバル・海外就職に強いランスタッド
ランスタッドは、1960年にオランダで創業された世界最大級の総合人材サービス会社です。世界39の国と地域に4,700以上の拠点を持ち、50年以上にわたり培ったノウハウと信頼のある転職エージェントです。
日本国内に136拠点あり、20代〜30代第二新卒の転職サポートに実績があります。グローバル企業、海外勤務、外資系企業の取り扱いも多数。相談は全て無料。ハイキャリアだけでなく、年収400万円〜の求人も多数。エージェント登録前に履歴書や職務経歴書などを用意して、エージェント登録後は履歴書の登録をすることで、迅速に案件を紹介してもらえるようにしておきましょう。
非公開求人数・成功実績No.1のリクルートエージェント
リクルートエージェントは、非公開求人数は業界最大級の約10万件。求人の90％は非公開求人 · 転職成功実績No.1 · 年収1000万以上の求人、外資系企業・海外就職・グローバル企業の案件も多数。
日本最大級の求人件数を誇る転職エージェントなので、まずは登録しておきたい転職エージェントです。相談は全て無料。
年収800万円以上のエグゼクティブ求人に強いリクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトは、年収750万円以上の求人、エグゼクティブ求人・グローバル企業・外資系企業のハイクラス求人が豊富に揃うリクルートが運営するハイクラスの転職エージェントです。
求人は非公開のものが多く会員登録することで、専門のヘッドハンターからスカウトを受け取ることができます。基準として直近の年収650万円以上の方に限定されるため、敷居が高いのが特徴。相談は全て無料。
外資系アパレル・ラグジュアリーブランド求人に強いクリーデンス
クリーデンスは「DODA」が運営しているファッション専門の転職エージェント。外資アパレルブランドやラグジュアリーブランドに特化した案件も強いので、外資系のファッション業界を目指す方にはおすすめの転職エージェントです。
担当コンサルタントと企業ごとに合わせた面接サポートもあるので、外資ブランドを初めて目指す転職者にとって手厚いサポートです。相談は全て無料。
