海外で保育士・幼稚園教師として働くには?海外における保育士・幼稚園教師の平均年収や求められる資格や語学力など就職事情について

保育士・幼稚園教師は、やり甲斐のある仕事の一つと言われています。求人も日本人の駐在員が多く暮らす各国で見かけられ、年々求人数も増加の傾向にあります。

物価の安い東南アジアでは、給料以上にいい生活ができ、語学力をブラッシュアップするために英語圏での就職を希望する人もいます。ここでは、保育士・幼稚園教師の待遇と海外で働くためのポイント等についてご紹介致します。

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海外における保育士・幼稚園教師の需要

それほど多いとは言えませんが、日本人保育士や幼稚園教諭には現地の教育機関からの求人案件がみかけられます。需要がある国では、欧米ではアメリカにイギリスやオランダが挙げられます。アジア・オセアニア方面では、オーストラリア・シンガポール・タイ・台湾・マレーシア・ベトナム・インドなどで求人が出ています。

海外における保育士・幼稚園教師の平均年収について

やりがいのある仕事の一つと言われる保育士・幼稚園教師の平均年収が気になるところです。こちらはあくまでも平均年収であり、教育レベルが高く、評判の良いインターナショナルスクールだとそれなりに高収入が見込まれることも珍しくありません。

保育士・幼稚園教師の平均年収でアメリカとイギリスを比較すると、待遇の開きは一目瞭然です。日本人に海外就職で人気のタイだと月収が36,000~45,000バーツで、ほかの職種だと50,000~60,000バーツが平均的な相場です。

全体的に平均年収が高いとは言えませんが、中には住居費補助や福利厚生が充実している海外の事業所もあります。日本人が多く利用する転職エージェントや求人サイトを通じての雇用であれば、ほとんど就労ビザを取得してもらえるので安心です。

日本:342万円

厚生労働省の統計によると、保育士・幼稚園教師の平均年収は、いずれもほとんど差がなく、342万円とされています。統計は2016(平成28)年のものですが、2018(平成30)年から現在にかけて、ほぼ横ばいで推移しています。保育所の施設長や認定こども園の園長で年収が560万前後~620万円程度、東京都の保育士の平均年収が47都道府県最も高く430万円を上回ります。

北米エリア国名(アメリカ):375万~636万円

以下のアメリカの職業別の平均年収を紹介したサイトでは、幼稚園および幼稚園の教師が437万円となっています。特別教育を除く保育士が375万円、幼稚園の先生で特殊教育を除くが636万円と紹介されています。参照サイト

ヨーロッパエリア(イギリス):約250万円

以下のサイトでは、イギリスの保育園の先生の平均年収が310万円程度とコメントがされています。英語の記事のソース元をたどると年収が17万イギリス・ポンド(GDB)となっています。2020(令和2)年の2月18日現在のレートによると、1GDBが約143円なので、日本円換算にして2,431,000円になります。参照サイト

アジアエリア(シンガポール):355万~415万円

シンガポールで働く日本人の保育士の月収が、手取りで3,500シンガポール・ドル(SGD)と紹介されています。現地の所得税率の1.07をかけると、総支給3,745SGDになります。2020(令和2)年の2月18日現在のレートによると、1SGDが約79円なので、日本円換算にして295,855円になります。参照サイト

上記の金額にボーナス0~2カ月とみなし、12か14カ月をかけると、約355万~415万円程度になります。食費は日本より安く、家賃が高いので補助があると、うれしいです。全体的にほとんどの職種がシンガポールの方が日本より年収がやや高めなので、平均値と考えて良さそうです。

海外で保育士・幼稚園教師になるために必要な語学力や資格は?

駐在員家族の子どもを教える日系の幼稚園の場合、高い英語力を求められない場合がほとんどです。英語圏や欧米の現地の人が経営する施設では、当然外国語が必要となってきます。

ここでは、海外で保育士・幼稚園教師になるために必要な語学力や資格を、さらにかみ砕いて以下ご説明致します。

海外で保育士・幼稚園教師になるために必要な語学力

アジア方面の保育士・幼稚園教師の求人では、「日本語が話せればOK」と大まかに表現されていることが中にあります。当たり前のことかもしれませんが、子ども相手なので、わかりやすく正しい日本語を話すことが必然的な条件となります。

日本語だけでも仕事自体はできても、できる限り職場の同僚とコミュニケーションを上手く図りたいものです。まずは現地の言葉で挨拶程度からはじめ、日常会話レベルの語学力までは何とか到達してみましょう。

アメリカをはじめ英語圏やヨーロッパでは、TOEIC650~700点以上が、保育士・幼稚園教師で求められるレベルになります。英語以外でビジネスレベルの外国語ができるとなると、インターナショナルなどで活躍の場がありそうです。

海外で保育士・幼稚園教師になるために必要な資格

国別に海外で保育士や幼稚園教師になるための必要な資格をご紹介いたします。日本で取得した資格や免許がそのまま使える国もあれば、新たに現地で必要となる資格や免許もあります。

カナダ

カナダでは、日本の保育士資格と幼稚園教諭免許ともに書き換えすることができます。ただし、保育学校に通わず、日本の保育士資格を独学で国家試験を通して取得した場合は、書換え申請が行えないので注意が必要です。

アメリカ

アメリカでは、現地の子どもに保育を行う場合、日本の保育士資格は使えないので注意が必要です。学校に通ってから専門の単位を修得し、就職に結びつけることになります。なお、保育士の制度は州ごとによって異なり、ライセンス管理をしている各機関に、問合せをする必要があります。

託児所やベビーシッター勤務の求人案件があるハワイは、アメリカ本土システムが一緒になります。

シンガポール

シンガポールでは、日本の保育士資格または幼稚園教諭免許を有していることが最低条件となります。就労ビザ取得の際に学歴を考慮することもあるので、4年制大学卒業が望ましいと言われています。

タイ

シンガポールと同様で、大卒以上での保育士・幼稚園教師の求人案件をみかけられます。幼稚園教諭や保育士の資格が必須とされていますが、違う点は未経験者歓迎の案件が少なくありません。ただ、子どもに優しく英会話ができる人が優遇されるようです。

ドイツ

ドイツでは、日本と同じように保育士(キンダークリッペ)と幼稚園(キンダーガーデン)向けの資格があります。日本の大学卒業の資格を活かし、ドイツの大学院に進んで、現地で保育士として就職することも可能です。

保育士や幼稚園教師もドイツ独自の職業訓練教育が受けられ、職業訓練生として働くのも選択肢の中に入れてみてください。

海外で保育士・幼稚園教師になるために必要な経験や向いている人の特徴は?

海外の日本人保育士・幼稚園教師の求人では、タイのように一部の国や地域をのぞいて、即戦力を求められている場合がほとんどです。

未経験でも採用されるケースは、一定の英語力があり、やる気や優しさなどにみられるように性格面も重視されます。ここでは、具体的に以下順を追ってご説明致します。

海外で保育士・幼稚園教師に必要なスキルや経験

海外で保育士・幼稚園教師に必要な実務経験で、募集案件の多くが少なくとも2〜3年の実務経験を求めている場合がほとんどです。理由は即戦力重視の傾向だけでなく、就労ビザの取得がスムーズなことも挙げられます。

イミグレーションオフィスや日本の厚生労働大臣にあたる機関が定める外国人労働者の就労ビザ取得に関してのガイドラインとして、実務経験2~3年以上が多くみられます。海外で保育士として働きたいと考えているのであれ、まずは日本での実務経験を積むことが一般的です。

今からワーキングホリデーを利用したいと思っている人は、制度を活かして、現地で保育士・幼稚園教師のアルバイトをするのも一つの有効な選択肢の中に入ります。働きながら何が必要なのかその国や地域で働くための就労ビザに関連する情報収集をしてみるのもいいでしょう。

そのほか実務経験の要らないチャイルドケア留学の制度の活用や、短期間ビザでも就労が可能なボランティアを利用して、まずは海外に慣れるというのもありです。英語圏やヨーロッパで働きたいと言う夢を実現するには、日本で英語を勉強する、あるいは外国語能力を問われない国や地域で実務経験を積んでみるのもいいかもしれません。

海外勤務における保育士・幼稚園教師に向いている人の特徴

丁寧に優しく指導し、子ども達を温かく受入れることができる人が、保育士・幼稚園教師の必須条件と言っても良さそうです。日本にいる、外国で暮らす、全てが子ども相手なので、国内問わず海外で働くのも同じような資質が求められます。

普段は明るく振る舞い、一年を通じていろんなイベントが開催されるので、こどもたちを喜ばせることが好きな人が向いています。また、基本的に子ども好きであることと、一定以上の体力も必要です。

海外では食生活や気候が日本とは異なるので、対人関係も含め順応性がある人が好まれます。現地の食事にすぐになれようとあまり無理をせずに、自分にあったメニューやたまには、日本食レストランを利用してみましょう。健康面の充実は、適度な精神面のバランスを保つのにつながります。

また、この年齢層の子ども達は成長段階が早く、豊かな感性を持っている時期です。保育士・幼稚園教師と同じ土地で暮らしているわけなので、季節の変化や日々のさまざまな出来事において、しっかり子ども達に寄り添う気持ちも大切です。



海外の保育士・幼稚園教師就職事情と求人について

海外で保育士・幼稚園教師として働くには、ほかの職種同様、転職エージェントと求人サイトの活用が最も効果的です。

以下の項目の現地採用と海外における保育士・幼稚園教師の日系企業求人についての職務内容は、就業する施設によって幾分異なってきますが、それほど大差はありません。

二つのセグメントの違いはそれほどなく、現地採用並みの給料か、それ以上だと日系企業求人として、ご説明致します。

海外における保育士・幼稚園教師の現地採用について

海外における保育士・幼稚園教師の現地採用では、転職エージェントと求人サイトの活用に加え、現地の情報を紹介しているフリーペーパーや日本語の有料新聞も見逃せません。

信頼性が特に高いのは、フリーペーパーや日本語の有料新聞に掲載されながらも転職エージェント絡みの求人案件です。どの媒体で先に求人案件を知ったのかと言うだけで、内容はほぼ同じです。

「ご自身が働いてみたい国」「保育士」「幼稚園教諭」「求人」のキーワードで検索すると、比較的ヒットします。そのほかの職種の平均月収と比較して同じか低ければ、一般的に現採用待遇と考えてみてください。同じ東南アジアのタイでも日本円換算にして114,000円~だと現地採用、16~19万円だと日系企業の求人になります。

ただ、114,000円~と言っても日本人経営の場合もあり、あくまで給料ベースによるセグメント分けになります。募集要件に関しては、大差がないので、同じような求人だと複数件以上で比較してみてください。

海外における保育士・幼稚園教師の日系企業求人について

在米にある日系幼稚園の求人が、以下のサイトで紹介されています。日本人が多く暮らすロサンゼルスやニューヨーク、ミクロネシアのグアムに至るまで幅広い地域で、募集しています。なお、求人サイトを運営している会社は、株式会社エーシーオーで、東京都港区南青山にオフィスを構えています。

まずは、日本での保育士経験を積んでから海外就職をしたいという方であれば、条件の良い求人情報量を誇る「保育士バンク」もおすすめです。インターナショナルプリスクールなどの求人もあるので、勤務地は国内であっても、外国人と一緒に仕事をすることも可能です。中には、今後は海外展開をするスクールもあるかもしれません。

最後に

アメリカをはじめ英語圏では英語力が求められていますが、TOEICスコアにして650~700点なので、それほどハードルが高いわけではありません。東南アジア方面になると、外国語自体のスキルを問われないケースも少なくなく、気候も冬がないので、安心材料が揃います。海外進出の日系企業も年々増加の傾向にあり、保育士・幼稚園教師の需要も比例しているので、今では国際的な仕事の一つになりました。

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