「海外で働きたい」と漠然と考えるビジネスパーソンは多いものの、実際に海外赴任を経験する人は限られます。今回は、アメリカに赴任経験のある日系商社勤務の30代男性にインタビュー。海外で働くことになったきっかけから、言語や生活、キャリアへの影響まで、リアルな声をお届けします。
海外で働くことになったきっかけは何ですか?
「海外で働くチャンスがあるなら絶対に行きたい」と考えていました。私は大学時代にアメリカへ短期留学していたこともあり、異文化の中で仕事をすることに憧れがありました。
実際に会社に入ってからは、まずは日本国内の営業で数年経験を積み、その後、社内公募制でアメリカ現地法人への駐在員ポストに応募しました。競争率は高かったですが、営業成績や社内評価が評価され、赴任が決まりました。
きっかけは「公募」でしたが、それに備えて英語学習や異文化理解をコツコツ続けていたことが、チャンスをつかむ鍵になったと感じています。
現地の生活で最も苦労したことは何ですか?
最も大変だったのは「生活インフラの立ち上げ」です。渡米直後は右も左もわからず、まずは住居探し、銀行口座の開設、車の購入、保険手続きなど、一つひとつが試行錯誤でした。
とくに住居選びには苦労しました。家賃が高く、契約の仕組みも日本と全く違うため、初めての海外生活ではかなり神経を使いました。通勤のしやすさ、治安、学区なども考慮すると選択肢が限られます。
また、病気になったときに気軽に病院に行けないことも不安でした。日本では当たり前にできることが、アメリカでは自分で調べて、予約して、交渉して…と非常に手間がかかります。
とはいえ、現地に馴染んでいくうちに、日々の生活にも慣れてきました。最初の3カ月が踏ん張りどころだと思います。
語学力はどの程度必要でしたか?赴任前にどんな準備をしましたか?
赴任前はTOEICで800点程度でしたが、業務で必要なのは会話力とリスニング力です。読み書きはある程度自信がありましたが、ネイティブの話すスピードや言い回しには最初かなり苦戦しました。
準備としては、英会話スクールに通ったり、オンライン英会話を毎日継続したりしていました。赴任前に実際の業務シーンを想定したロールプレイ形式のトレーニングもしましたが、現場で使う英語はやはり一味違います。
ただ、完璧を求めないことも大切です。最初は文法がめちゃくちゃでも、意思を伝えることに集中しました。半年ほど経てば、自然にスムーズな会話ができるようになりました。
現地の職場文化や働き方は、日本とどう違いましたか?
一番違うと感じたのは「個人の裁量と責任の大きさ」です。アメリカの職場では、上司の指示を待つよりも、自分からどんどん提案・実行することが求められます。
会議も非常にオープンで、年次や役職に関係なく意見を出します。「空気を読む」より「ロジックで話す」ことが重視されるので、日本の職場とは進行スタイルがかなり違いました。
また、働き方もメリハリがあります。定時に帰る人が多く、仕事より家族との時間を大切にする文化が根付いています。成果が出ていれば残業は不要という意識が強いです。日本のような「遅くまで頑張っている」ことへの評価はありません。
このような違いに最初は戸惑いましたが、自分の働き方を見直すきっかけにもなりました。
現地での医療や教育の環境はどうでしたか?
医療については、保険制度が日本と大きく異なるため、慎重な対応が必要でした。軽い風邪でも診察料が高額になることがあるため、ちょっとした体調不良は市販薬で対処することも多いです。
ただ、会社が提供する駐在員用の保険プランがしっかりしていたので、緊急時にも安心して対応できました。赴任先の都市には日本語対応の病院もあり、医療面の不安は想定より早く解消しました。
教育面では、子どもが現地校に通っています。最初は英語が話せず苦労しましたが、子どもの順応力は高く、半年もすれば現地の友達と自然に話せるようになっていました。教育の自由度や実践的な授業にも驚きました。
帰任後、日本でのキャリアや待遇に影響はありましたか?
帰任後は本社の国際部門に配属され、海外での経験が高く評価されました。社内での信頼も増し、より大きなプロジェクトを任されるようになりました。
給与面でも、駐在手当こそなくなりましたが、ポジションが上がった分、全体的には収入もアップしました。また、海外でのネットワークやスキルが、現在の業務にも生かされています。
何よりも大きかったのは、「海外でもやっていける」という自信がついたことです。今後のキャリアにおいても、「どこでも働ける人材」としての価値が高まったと実感しています。
まとめ
海外赴任は、言葉や文化、生活の違いに戸惑うことも多くありますが、それ以上に得られる成長や経験は計り知れません。
今回インタビューした男性は、自らチャンスをつかみにいき、困難を乗り越えてキャリアの幅を広げてきました。
海外で働くことに興味がある方は、まずは小さな準備からでも始めてみてはいかがでしょうか。「いつか」ではなく「今」動くことが、未来を切り拓く第一歩です。
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