海外就職を考えられている方にとって、すでに海外就職・海外移住された方の体験談は非常に貴重なものです。今回は、アメリカにある日系企業の現地採用で海外就職された経験のある20代女性(貿易)の方に、海外就職体験談を語っていただきました。
- 「エンワールド・ジャパン」(国内の外資系・グローバル案件多数)
- 「ランスタッド」(非公開求人も多数)
- 「リクルートエージェント」 (未経験OK・非公開案件多数)
海外に渡航するまでの日本においての経歴(仕事、経験、学歴など)
英語が好き、得意だったので、大阪の府立高校の国際教養学科に通いました。日本の大学には進学せず、高校を3月に卒業して同年5月に渡米しました。
日本の大学に受験をしない分、高校在学中はTOEFLの勉強を頑張りました。留学経験のある先生に学生ビザの取得やTOEFLの勉強のサポートをしていただいたおかげで、業者を通さずに留学の準備、手続きが出来ました。米国の大学卒業後は学生ビザで1年間就労が可能なので、1年以内に就労ビザをサポートしてくれる日系の会社で就職をしました。
なぜ海外で働いてみたいと思いましたか?
4年間の留学で学んだことは多くありましたが、自分の中でまだまだ英語をマスターできていない、もっとハイレベルな会話やプレゼンなどができるようになりたいと思い、アメリカにとどまり就職活動をすることに決めました。
就職活動をするにあたって、日系の就職エージェントに登録をして、条件など自分に合う仕事を探しました。また、たまに現地の留学生を対象に大規模な就職フェアが開催されたので、就職フェアに参加をしました。
海外での業務と給与面や福利厚生などの満足度について
主に輸入(日本からアメリカ)の業務に携わっていました。また日本から仕入れた製品(原材料)をアメリカやメキシコのクライエントに販売する販売業務もしていました。クライアントと信頼関係を持てたことでやりがいも感じられて良かったです。
給料は物価の高いアメリカで生活するにはあまり余裕がありませんでしたが、日本とは違って、2週間に1度給料が入るシステムだったので、そこは助かりました。また、まとまった休暇を取りやすかったので、旅行や帰省の計画を立てやすかったです。残業代がかなり良かったです。週に何時間も残業することはあまりなかったですが、それでも数時間でかなり給料に上乗せされていたので助かりました。
どのようなビザで滞在していましたか?ビザ取得の経緯や難易度
卒業後は学生ビザで1年間アルバイトをしながら、就労ビザを取得できるように就職活動をしていました。日系の就職エージェントを通して職を探せば、「ビザサポートあり」の企業がありました。
ただ、新卒で何人も採用するという会社はなく、空き(退職・休職者)が出次第ひとり募集という具合だったので、ビザサポートありの会社に採用されるまでに数か月かかりました。内定後はビザ取得のために現地の弁護士に書類の作成や申請を依頼し、その弁護士費用は自己負担だったので、就職するまでに数十万円かかりました。
海外で働いたメリットは?
海外で働けて楽しかったです。初めはアメリカ人のクライアントになめられたり、ひどい態度を取られたりもしましたが、めげずに誠意や尊敬の意を持って人に接するうちに確固たる信頼関係が築けたと思います。
アメリカ人からは相手にこびずに堂々とすることを学び、日本のビジネスの真骨頂のまじめさ、誠実さがハイブリットされたことで、トラブルや緊急を要するときも「この人に頼めば何とかなる」など、いざというときに頼ってもらえたことで自信につながりました。
海外で働いたデメリットは?
日系の会社だったので、上司は日本から赴任した男性ばかりでした。英語がほとんど出来ない上司もたくさんいました。現地採用の女性で昇給や昇進もにつながることはありませんでした。
また、帰国後は30歳目前で転職活動は難しいと何度も言われて悔しい思いをしました。日本は女性に対してまだまだ年齢的な偏見をもっていたりするのを感じて悲しかったです。日本での就職に時間がかかりましたが、良い会社に内定をもらって海外での経験を活かすことができ満足しています。
海外で就職を考えている方にアドバイスをお願いします
海外でどんな経験をしても、後で自分の財産となると思います。留学やアメリカでの就職は若さの勢いだった感じもしますが、それでも親元を離れて生活して、親のありがたさや、日本のすばらしさもたくさん学びました。
大変なことはたくさんありましたが、本当に良い経験でした。親の猛反対にも遭いましたが、海外での生活を経て、国際的な感覚を身に着けられたことがとてもよかったと思います。嫌なことも良いこともすべてひっくるめて今の自分があるんだと痛感しています。
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