日本は言わずと知れた世界屈指の技術大国であり、その中でも生産管理の仕事抜きに語るわけにはいきません。製品化率を図る用語で歩留まりと言う言葉があり、ベトナムやタイに代表されるように東南アジアの堅実な国民性の国々では、コスト管理面でも魅力があります。
ここでは、そんな生産管理業務の待遇と海外で働くためのポイント等についてご紹介致します。
- 「エンワールド・ジャパン」(国内の外資系・グローバル案件多数)
- 「ランスタッド」(非公開求人も多数)
- 「リクルートエージェント」 (未経験OK・非公開案件多数)
海外における生産管理の需要
海外における生産管理の需要は、日系企業が進出している、世界の多くの国々にあると言っても良さそうです。特に日系企業が多いアメリカやメキシコと言った北米に加え、東南アジア全域が生産管理での就業のチャンスがありますが、それ以外の国も需要が見込まれています。
海外における生産管理の平均年収について
生産管理の仕事に携わっている人達の平均年収は、国内外問わずほかの職種よりもやや高めと言われています。1990年代から日系企業の海外進出が加速する中で、諸外国での生産管理の求人も見かけられます。物価の安い国では、転職して現地に移り住み、日本よりも良い生活をしている人が多いのが現状です。
海外勤務の中で最も年収が高い職種の一つに数えられるのが、エンジニア同様生産管理も同じことが言えます。海外駐在員だけでなく現地採用でも工場長クラス、あるいはそれに準じるポストだと住居手当に加え、一部運転手付きで車が滞在中に支給されることもあります。
よりハイレベルだと欧米では高収入に恵まれ、日本の物価の2~3分の1のアジアや中南米などになると、年収以上に高水準の生活ができます。多くの生産管理に携わる日本人が、現地で良い生活をしていると言う話しをよく聞きます。
参照サイト:転職会議
日本:447万円
日本における生産管理の平均年収は、447万円と紹介されています。ほかの職種と比較するとやや高めであり、最も高いのが愛知県の497万円です。全体的な給与からみると約300~790万円とやや幅広く、就業先や経験スキルによって異なってきます。
北米エリア(アメリカ):670万~1,200万円
アメリカの工場生産管理者の平均年収は、110,580USドルとなっています。2020(令和2)年4月7日現在のレートによると、1USドルは約110円です。年収を算出すると、12,163,800万円になりますが、ハイクラスの人達が年収を押し上げていると言っても良さそうです。そこで、全体的なアメリカでの生産管理の平均年収は670万~1,200万円になります。
日系企業のアメリカ現地法人の求人を見ると、年収が500万~1,100万円ぐらいが相場のようです。ビジネスレベルの英語力があれば、むしろ日系よりもアメリカに拠点を構える外資系企業の生産管理の仕事が狙い目かもしれません。
ヨーロッパエリア(ドイツ):500万~700万円
ドイツへ生産管理の仕事で海外駐在員として赴任した場合、年収500万~700万円が相場のようです。ドイツ人の平均年収が700万円と言われているので、悪くはありません。駐在員で現地の立ち上げともなると、年収が1千万円を越すことも珍しい話しではありません。
アジアエリア(ベトナム):約277万~1,000万円
日本人の現地採用の製造関連の年収は月収1,800~4,000USドルと紹介されています。1USドル=約110円×月収14カ月(1年12カ月プラス年1カ月×2回のボーナスとして想定)で計算すると、2,772,000~6,160,000円の年収になります。日系の大手メーカーの海外駐在員であれば、年収600万~1,000万円貰っている人もいるでしょう。
アジアエリア(タイ): 約260万~1,000万円
以下のサイトによると、タイの現地採用の管理職クラスの年収が月8~10万バーツとのことです。大手自動車メーカーをモデルにしているようですが、現実的にもう少し幅を持たせて6万5千~10万バーツとして、以下年収を算出します。
2020(令和2)年4月7日現在のレートをみると、1タイ・バーツ(THB)は約3.3円となっています。月収14カ月(1年12カ月プラス年1カ月×2回のボーナスとして想定)で計算し、上記の月収と掛け合わせると、2,574,000~4,620,000円の年収になります。ベトナムと同じく海外駐在員は更に年収が高いので、260万~1,000万円が平均年収と言って良さそうです。
海外で生産管理の仕事のために必要な語学力や資格は?
海外で生産管理業務に就くために必要な語学力は、企業によっても様々です。欧米で現地工場の立ち上げでコンプライアンスなどが関わってくると、最低でもTOEIC800点以上は求められそうです。しかしながら、東南アジア圏では、それほど高いスコアを求められる訳ではありません。
一般的にはアメリカやヨーロッパでは、TOEIC600~700点以上あった方が望ましく、詳細は転職エージェントのキャリアコンサルタントの人達に確認をとってみてください。ここでは、必要な語学力と資格について、合わせてご説明致します。
海外で生産管理の仕事のために必要な語学力
海外で生産管理の業務就くための必要な語学力は、就業先とその国の人件費などによって全く異なります。欧米の先進諸国では、ここ10年の間に年収が高くなっていて、日本と開きが生じています。敢えて生産管理のスタッフのために通訳をつける概念はなく、現地の言葉以外で、最低でも日常会話レベルの英語力があって当然と思われます。
欧米の非英語圏で生産管理業務に携わる場合、管理職レベルではたいてい英語でコミュニケーションが図れると言っても良さそうです。一般の工場のワーカーへの指示、つまりインストラクションになると、日本語ではなく英語を介しての通訳スタッフがいることが先ず考えられます。
全く欧米と違う展開を見せるのがアジア各国になり、英語や言質の言葉できなくても経験重視の傾向にあります。ただ、あくまでも目安のレベルになりますがTOEIC500点以上の英語力と生産管理経験があれば、現採用の仕事が早く見つかるでしょう。また、日本の大手企業勤務の経験や現地資本の会社が求めていた人物であれば、語学力を求められない場合がほとんどです。
東南アジアや中国では、日本語のみで採用される場合がありますが、出来れば赴任後、現地の簡単な言葉は覚えましょう。また、アジアだと一定以上の年齢であればほぼ問題なくても40代以下だと主導権の関係があるので、あるいて程度英語が話せた方がいいと言えます。
海外で生産管理の仕事のために必要な資格
国内外で、生産管理の仕事に就くために必要な資格は特にないと、言われています。ただ、商品のクオリティやコスト、スケジュール通りに納品ができているか管理する必要があるので、幅広い知識が求められます。
そんな中で生産管理業務に携わっている人達の中で、有効的な資格とされているのが、
- ビジネス・キャリア検定
- 中小企業診断士
です。中央職業能力開発協会が実施している民間の試験のビジネス・キャリア検定は、生産管理を含む8分野4レベルから構成され、43試験の中からご自身のレベルや普段の仕事内容に合った試験が受験できます。
特にビジネス・キャリア検定において、生産管理に役立つのが「生産管理プランニング」と「生産管理オペレーション」なので、チャレンジしてみる価値があります。
ロジスティクス(物流)業務に関する検定の生産管理オペレーションは、製造業の一連の動きを管理するために必要な知識を理解でき、転職や就職に有利です。
海外で生産管理の仕事に必要な経験や向いている人の特徴は?
海外で生産管理の業務を遂行するにあたって特に重要なのは、その国の文化や国民性を理解することです。
そこで、生産管理の仕事をするために必要なスキルや経験、外国で生産管理に向いている人の特徴を以下ご紹介致します。
海外で生産管理の仕事に必要なスキルや経験
海外の生産管理の仕事に未経験で就くには、ハードルが高いと言われています。ただ、原材料の購入や商品開発の経験に加え、就業先が求める外国語能力が高ければ、就業のチャンスがあります。
経験者であれば説明するまでもないですが、マネージメントや予測能力を含む対応力、情報分析に長けている人が優秀な生産管理者と言われています。
就業先の長所や短所を見極めながら過少生産にならずに、異物混入の恐れがないかなどあらゆる状況をチェックでき、どんな状況でも冷静に判断できることが大切です。40歳以上でも転職が可能などころか60歳を過ぎて生産管理の仕事に就いている、現地で活躍している日本人が少なくありません。
海外勤務における生産管理の仕事に向いている人の特徴
東南アジアと日本のGDPを比較してしまいがちですが、現地の人達にはプライドがあり、まして子どもの頃から叱られると言った習慣がほとんどありません。人前で怒鳴るのは最も仕事上でタブーとされていて、注意ではなく解りやすく個別で説明することが大切となってきます。
つまりその国に合った指導が必要となり、丁寧さと根気強さに加え、柔軟性が必要です。クライアントが日系企業の場合、制服姿で出勤することが好ましくないと指摘を受けることがあります。制服での出勤は大手企業の工場勤務と言う自尊心の表れとも言われています。
そんな中で、外国勤務の特徴の一つと言えるのが、日系企業同士の従業員であれば、情報交換を頻繁にやっているケースが多く見かけられます。
日本本社サイドのヒアリング内容の要求と外国の工場では、開きが幾分あるため、他社の対処方法を教えて貰うのも一つの方法となります。工場生産は人との繋がりがあるため社交性があり、アジアだけでなくそのほかの地域で働くに当ってもいろんな情報を応用できるひとが向いていると言えます。
海外の生産管理の就職事情と求人について
日本で生産管理経験の経験が一定以上の期間があれば、海外で仕事を探すのはほかの職種よりそれほど難しくないと言えます。また、給与面や福利厚生も比較的恵まれていて、仕事を見つけやすいのは日系企業が多く進出している国や地域になります。語学力があり、経験豊富で高いマネージメント能力があれば、ハイクラス案件も狙えます。
海外における生産管理の現地採用について
一般的には海外における生産管理の現地採用については、各主要都市にオフィスを構える転職エージェントを活用することをおすすめします。思い入れのある土地や気になる国で働いてみたいと思う場合は、現地の日本商工会議所のようなビジネス関連の団体のホームページを参照してみるのも一つの方法になります。
物価が安く治安が安定している東南アジア諸国では、現地の転職エージェントに直接登録後、仕事を見つけるのが早いと言えそうです。治安が気になる国や物価が高い欧米諸国では、事前に日本にいる間に現地の生活情報を確認しながら予め仕事が決まって現地へ行くのが賢明です。
求人を見つけやすい地域となると、主に多い順から
- 東南アジア
- 中国
- 北米
- ヨーロッパ
になります。東南アジアでは、ベトナム・タイ・インドネシアが多く、3カ国に次ぐのがフィリピンやマレーシアです。
今後、ミャンマーやカンボジア、ラオスにも需要が高まると予測されています。欧米ではアメリカにドイツやメキシコで求人が見かけられますが、働いてみたい国があれば、転職エージェントのキャリアコンサルタントの人達に相談をしてみてください。
海外における生産管理の日系企業求人について
生産管理の仕事で海外駐在員として働くには、何と言っても転職エージェントの活用が最も効果的です。英語が堪能で実績経験が豊富であれば、年収800万~1,000万円以上のハイクラス案件を狙ってみるのも悪くありません。
月収や年収以外で確認したい点を挙げるとすれば、住居手当と送迎車、或いは現地で移動の際の車の有無です。語学が苦手な人であれば、日本語の通訳が付くのかどうか、先ずは求人概要に目を通してみましょう。
最後に
世界に認められる日本の技術の中で、生産管理は間違いなく重要な仕事と言えます。日本人の生産管理者の中で度々出て来る製品化率を表す歩留まりは、コスト管理の面においても特に重視されます。待遇面でもほかの職種より優遇されるケースが多く、現地資本の会社から大事にされることも珍しくなく、福利厚生においてもほかのスタッフより優遇されることは珍しくありません。
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